【株式市場特集】歌会始のお題は「友」、住友グループ会社が有力株?

特集

 来年2023年(令和5年)の歌会始のお題は、「友」である。この関連株といえば、社名に「友」が入る銘柄ということで住友グループ会社が有力株となる。旧住友財閥の流れを受けているだけに幅広く各業界に割拠し、かつ投資採算的にも割り負けていることで共通している。住友家の家訓の「確実を旨とし浮利に趨(はし)らず」の通り、1年間を掛けて急かず焦らずパフォーマンスを期待するところだろう。

■源流の住友金鉱など逆行高もなお低PER、高配当利回り

 住友グループ関連株でまず注目は、グループの社長会「白水会」に参加の中核会社である。源流の別子鉱山から発祥の住友金属鉱山<5713>(東1)を筆頭に御三家の三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東1)、住友金属鉱業と新日本製鉄が合併してグループ離脱の日本製鉄<5401>(東1)、さらに新御三家といわれる住友商事<8053>(東1)、住友電気工業<5802>(東1)、NEC<6701>(東1)、新居浜4社の一角の住友林業<1911>(東1)、住友化学<4005>(東1)、住友重機械工業<6302>(東1)のほか三井住友建設<1821>(東1)、住友ベークライト<4203>(東1)、大日本住友製薬<4506>(東1)、日本板硝子<5202>(東1)、住友大阪セメント<5232>(東1)、三井住井友トラスト・ホールディングス<8309>(東1)、MS&ADインシュアランスグループ<8725>(東1)、住友不動産<8830>(東1)、住友倉庫<9303>(東1)と続く。

 このうち住友金鉱は、前週末21日に日経平均株価が250円安と急反落するなか、ニッケルなどの非鉄市況の上昇をハヤして162円高と逆行高し東証1部値上がり率ランキングの第40位に躍進した。それでもPERは6倍台、年間配当利回りも3.52%と割り負けている。また金融株では、足元の今年1月に昨年来高値を更新した三井住友FGや三井住友トラスト、MS&ADはPERが8~9倍、PBR0.4~0.6倍、配当利回りが3.9%~5.1%の評価にしか過ぎず、昨年12月に昨年来高値をつけた住友重機械もPERは10倍台、PBRは0.70倍となお上値評価余地を残している。

■グループの中堅会社も3Q決算を手掛かりに追随高を期待

 グループ広報委員会に参加している中堅銘柄も、なかには社名の「友」が入っていないケースもあるが要注目となる。住友電設<1949>(東1)、住友精化<4008>(東1)、住友理工<5191>(東1)、UACJ<5741>(東1)、住友精密工業<6355>(東1)、明電舎<6508>(東1)、日新電機<6641>(東1)、SCSK<9719>(東1)のほか、グループ企業かやや微妙な住石ホールディングス<1514>(東1)である。

 PER評価は割安、割高マチマチだがPBRが1倍割れの割り負け株が多い。また今3月期業績を2回上方修正し配当も増配したUACJに代表されるように、住石HD、住友精密、日新電機など業績の上方修正と増配をした銘柄も含まれており、1月31日から2月10日までに予定されている各社の今2022年3月期の第3四半期決算発表が要注目となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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