商船三井と大島造船所は風を船の推進力として活用する「ウインドチャレンジャープロジェクト」硬翼帆完成

■大型船への搭載に向けて作業開始

 商船三井<9104>(東1)と大島造船所は、かねてより風力を船の推進力として活用する「ウインドチャレンジャープロジェクト」を進めてきたが、共同開発している風力推進装置”ウインドチャレンジャー帆”(硬翼帆)が大島造船所構内で完成した。

 硬翼帆は風から推進力を得ることでGHG排出量を削減でき、帆1本で従来の同型船に比べおおよそ5~8%のGHG削減効果が見込める。

 今後、硬翼帆は陸上での各試験の後、大島造船所で建造中のバルクキャリア(本船)に搭載される。本船は海上試運転などを経て、今年秋に東北電力株式会社向け専用船として竣工予定。

 同社は、「商船三井グループ 環境ビジョン 2.1」において、2050年までにグループ全体でのネットゼロ・エミッション達成を掲げた。同社運航船の温室効果ガス排出削減のみならず、同プロジェクトを始めクリーンエネルギーのサプライチェーン構築に積極的に参画することにより、社会の温室効果ガス排出削減ならびに低・脱炭素社会の実現に貢献していく。また、同件を始めとした風力関連事業を積極的に推進して行く。

■「ウインドチャレンジャープロジェクト」

 ウインドチャレンジャープロジェクトは2009年に東京大学が主宰する産学共同研究プロジェクト「ウインドチャレンジャー計画」として始まり、2013年からは国土交通省による「次世代海洋関連技術研究開発費補助金」の交付対象事業の1つに選ばれた。2018年1月からは産学共同研究を引き継ぐ形で商船三井と大島造船所が中心となり「ウインドチャレンジャープロジェクト」を発足し研究を行っている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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