ASIAN STARは22年12月期営業黒字転換予想

(決算速報)
 ASIAN STAR(エイシアンスター)<8946>(JQ、新市場区分スタンダード)は2月14日の取引時間終了後に21年12月期連結業績を発表した。不動産販売が計画通りに進捗しなかったことなどで従来予想を下回ったが、前期比では大幅増収となり、営業赤字が縮小した。22年12月期は収益不動産売却などで大幅増収・営業黒字転換予想としている。収益改善基調を期待したい。株価は下値固め完了して切り返しの動きを強めている。出直りを期待したい。

■21年12月期は営業赤字縮小、22年12月期は営業黒字転換予想

 21年12月期の連結業績(2月9日に下方修正)は、売上高が20年12月期比30.3%増の25億43百万円、営業利益が3百万円の赤字(20年12月期は2億円の赤字)、経常利益が4百万円(同2億09百万円の赤字)、親会社株主帰属当期純利益が21百万円の赤字(同3億10百万円の赤字)だった。

 国内においてリゾート開発地の販売が完了しなかったこと、その他の不動産販売が計画通りに進捗しなかったこと、中国事業においてコロナ禍の影響で不動産賃貸の稼働率が悪化したこと、政府の不動産取引抑制政策で住宅購入が規制されたことなどで従来予想を下回った。ただし前期比では、新規連結の中国・上海徳威グループ3社も寄与して大幅増収となり、営業赤字が縮小した。

 セグメント別の利益(全社費用等調整前営業利益)は、不動産販売事業が収益マンション1棟売却などで34百万円(20年12月期はは65百万円の赤字)、不動産管理事業が中国・上海徳威グループ3社の新規連結などで50.7%増の1億11百万円、不動産賃貸事業が収益マンション売却で賃貸料収入が減少して1.3%減の83百万円、不動産仲介事業が中国・上海徳威グループ3社の新規連結などで46.6%増の99百万円だった。投資事業は投資抑制で89.6%減の1百万円だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が5億86百万円で営業利益が0百万円の赤字、第2四半期は売上高が10億47百万円で営業利益が59百万円、第3四半期は売上高が4億89百万円で営業利益が5百万円、第3四半期は売上高が4億21百万円で営業利益が67百万円の赤字だった。

 22年12月期連結業績予想は、売上高が21年12月期比35.2%増の34億39百万円、営業利益が1億10百万円(21年12月期は3百万円の赤字)、経常利益が1億11百万円(同4百万円)、親会社株主帰属当期純利益が69百万円(同21百万円の赤字)としている。収益不動産売却などで大幅増収・営業黒字転換予想としている。

 不動産販売事業においては戸建開発にとどまらず、土地やマンションの買取再販の件数増加を目指し、収益不動産やその他事業用地売却によって売上・利益の上乗せを図る。中国事業においては、政府による不動産取引抑制施策の緩和を見込み、仲介件数と管理受託件数の増加を図る。収益改善基調を期待したい。

■株価は切り返しの動き

 株価は下値固め完了して切り返しの動きを強めている。収益改善を評価して出直りを期待したい。2月15日の終値は81円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS3円62銭で算出)は約22倍、時価総額は約16億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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