凸版印刷、アバターの真正性を証明する管理基盤「AVATECT」を開発

■生成されたアバターの唯一性を証明、アバターの不正利用やなりすましを抑止

 凸版印刷<7911>(東1)は2月18日、昨今のメタバースへの社会的な関心の高まりを受け、自分の分身として生成されたアバターに対し、唯一性を証明するアバター生成管理基盤「AVATECT(TM)(アバテクト)」を開発したと発表。2022年2月から試験提供を開始する。

 「AVATECT(TM)」は、アバター本体の管理や本人認証に加え、アバターにNFT(非代替性トークン、NonNon-fungible token token)や電子透かしを付与するサービス。これによりアバターの不正利用やなりすましを抑止し、メタバース上でのプライバシーや著作権の保護を実現する。

■開発の背景

 近年、AIによる画像や3Dオブジェクトの生成技術が急速に発展し、本人に酷似したアバターが簡単に生成できるようになってきている。その技術発展を受け、メタバース上でアバターを介した交流が活発化している。凸版印刷も1枚の写真から自身のリアルな3Dアバターを自動生成できるサービス「MetaClone(TM)アバター」を2021年11月から提供している。

 メタバース市場への関心が高まる一方で、本人の許可や確認のない撮像などによりアバターが生成されてしまう危険性や、アバターのなりすまし/不正利用がメタバース普及の大きな課題になっている。同時に、メタバース上でアバターの行動に対する倫理規定が進んでおらず「ディープフェイク犯罪」のようなリスクが生じる危険性がある。

 このような中で凸版印刷は、メタバース普及に伴うセキュリティリスクを低減させるために、アバターの出自や所有者情報を管理すると同時に、NFTや電子透かしによって、アバターの唯一性や真正性を証明できるアバター生成管理基盤「AVATECT(TM)」を開発した。

 同社は、「AVATECT(TM)」によって、安全・安心なデジタル空間を構築し、参加する個人や企業に新たな体験や経済活動の場を提供していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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