【株価診断】竹本容器の圧倒的製品開発力に注目
- 2015/7/14 10:07
- 銘柄紹介
■化粧品関連の好環境で2000円台へ
竹本容器<4248>(東2・売買単位100株)は、創業は1950年、設立は1953年で創業65年となる。2014年12月に上場した。発行済株式数約568万株。
竹本笑子社長のメッセージの主なところを紹介すると次のような内容だ。
・器は人の歴史と共に歩んできた。
・竹本容器はカタチ(容)あるウツワ(器)をを通じて商品内容物の価値を安全に包み、さらに、価値と個性を強め日本と世界の器の文化に貢献する。
・グループ全体で毎年100~200種類の容器開発を行ってきた。独自、またはユーザーと共同で開発した金型数は2704に達する。
・日本のみならず、中国、アメリカなど世界で内容物の価値と個性を強める容器開発に努め、グループ全体で毎年200種類以上の容器開発を実現していく。
2014年12月期は前期比売上10.4%増の110億6200万円、営業利益15.9%増の8億7700万円、純益1.8%減の5億8100万円だった。売上高営業利益率は7.9%(前期7.6%)、ROEは13.1%と高い。
販売先区分比率では、(1)化粧・美容58.5%、(2)日用・雑貨6.2%、(3)食品・健康食品8.8%、(4)化学・医学4.5%、(5)卸・その他22.0%となっており、化粧・美容を中心に多岐にわたる。
2015年12月期の第1四半期(1~3月)は、売上28億9200万円、営業利益2億8500万円、純益1億8100万円だった。前年同期は非連結だったため比較はない。通期の見通しは売上4.9%増の116億0500万円、営業利益18.5%増の10億4000万円、純益15.6%増の6億7200万円の見通し。1株利益118.3円、配当は年24円(前期年19円)の見通しだ。
なお、通期見通しに対する第1四半期の進捗率は売上で24.9%と目安となる25%で推移、営業利益では27.4%、純益で26.9%と共に目安水準を上回っている。通期に対する利益上振れの可能性はありそうだ。
株価は、2014年12月上場時の初値は918円、直後に870円があったが、それ以降一度も上場時安値を下回っていない。今年6月24日には高値1998円まで値を上げ、上場時から2.3倍の上昇率。この間の小型銘柄の相場環境が芳しくなかったことを思えば立派な株価上昇といえる。
ただ、2000円直前で頭を打ったことで利食い売りが先行する形で調整入りし去る9日には1559円まで下げた。チャートでは日足25日線は下回ったものの、週足の13週線及び26週線に対し株価は上方展開となっており基調は強い。
利回り約1.53%、PER約13.1倍は開発力の強さ、業績の好調、さらに好調業界の化粧・美容関連ということなどを考えれば割安だろう。短期筋の売りが一巡すれば未達となっている2000円台に乗せてくるものとみられる。