【注目銘柄】ベステラは中期経営計画を手掛かりに次期業績にも期待高める

注目銘柄

 ベステラ<1433>(東1)は、前日28日に14円高の1248円と続伸して引け、今年2月24日に突っ込んだ昨年来安値1135円からのリバウンド幅を拡大させた。同社株は、今年3月11日に1月期決算の発表を予定しており、目下集計中の2022年1月期業績が、期中に2回上方修正され純利益が過去最高を大きく更新する見込みとなっており、この業績を大きく押し上げた特別利益が一巡する2023年1月期業績も、推進中の中期経営計画から期待ができるとして先取り、底上げ期待の買い物が増勢となった。昨年12月にグループ会社化した矢澤(東京都渋谷区)のアスベスト・ダイオキシン除去の環境汚染対策事業などがフル寄与することなども、業容拡大につながるとして側面支援材料視されている。

■プラント解体工事の市場規模は大きくリーディングカンパニーの強み発揮

 同社の目下集計中の2022年1月期業績は、昨年10月と今年2月に2回上方修正された。昨年10月は、持分法適用会社のリバーホールディグスがタケエイと株式交換方式により経営統合しTREホールディングス<9247>(東1)としてスタート、この交付された新会社の株式とリバーHDの簿価が、交換差益として13億8600万円発生したことが要因となった。一方、今年2月の再上方修正は、プラント解体工事の工事進捗が順調に進み、工事原材料価格の高騰もコスト管理の徹底でカバーし、矢澤の一部寄与があったことなどが要因となった。

 業績は、売り上げ59億円(前期比60.2%増)、営業利益5億9000万円(同4.75倍)、経常利益8億3000万円(同3.91倍)、純利益14億5800万円(同10.26倍)と大幅続伸を見込み、純利益は、過去最高6億2100万円(2019年1月期)を大幅に更新する。続く2023年1月期業績については、特別利益が一巡する。ただ同社は、プラント解体工事のリーディングカンパニーとして高度成長期に建設されたプラントが老朽化し解体時期を迎えており、この市場規模は電力業界で約13兆円、鉄鋼で約2兆円、石油・石油化学で約8兆円、その他製造業で約20兆円と推定されており、この解体の社会的な責務に応えつつ中期経営計画を展開、5年後の2026年1月期には売り上げ100億円、営業利益10億円、経常利益10億7200万円、純利益7億5200万円を目標業績としている。同中期計画の2年目となる2023年1月期業績にも期待が高まるもので、3月11日の決算発表時の業績ガイダンスが注目されることになる。

■ダメ押し安値からPER7倍の修正で昨年9月高値を目指す

 株価は、昨年9月のリバーホールディングとタケエイの経営統合発表を好感して1636円高値をつけ、その後の特別利益発生や好調な四半期業績などでは上値を新株予約権の行使株式が上値を抑え、1200円安値まで調整した。同安値からは1月期業績の2回目の上方修正を手掛かりに1399円までリバウンドしたものの、ウクライナの地政学リスクによる全般相場軟調が波及して、昨年来安値1135円へダメ押しした。PERは7.03倍と割安であり、直近高値1399円高値抜けから昨年9月の戻り高値1636円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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