清水建設はフォークリフト型の自動搬送ロボット「Robo-Carrier Fork」を開発

■フォークリフト型の自動搬送ロボでトラックからの荷降ろし作業を自動化

 清水建設<1803>(東1)は3月7日、建設現場における資材搬送作業の省人化・省力化を目的に、フォークリフト型の自動搬送ロボット「Robo-Carrier Fork」を開発したと発表。

■指定場所で資材を自己探索し、搬送先まで自律移動

 建設技能労働者の高齢化が進むなか、現場作業の省人化が建設業界共通の課題となっている。同社では、建築工事現場のデジタル化コンセプト「Shimz Smart Site」に基づき、人と自律型ロボットが協働するロボット施工(Robot Work)を推進しており、資材搬送については、パレット積みの資材を水平搬送する自動搬送ロボット「Robo-Carrier」と垂直搬送エレベータ「Autonomous-ELV」を組み合わせた自動搬送システムを既に実用化している。一方、資材搬送のさらなる省人化を図るには、搬入トラックからの荷降ろし等に対応できるフォークリフト型のロボットを新たに開発する必要があった。Robo-Carrier Forkが自動搬送システムのラインナップに加わることで、荷降ろしから間配りまでロボットによる一貫作業が可能になる。

 Robo-Carrier Forkは、SLAM(自己位置推定技術)を活用して自己位置を認識し、指定された場所まで自律的に移動する無人フォークリフト(AGF)。荷役フォークの揚高は3m、積載重量は1tで、資材の探索とパレット穴の検出を自律的に行い、荷取り作業を実行する。ヤードに資材が段積みされている場合には、資材の配置状況を探索した後、上段のパレットに狙いを定めてフォークを穴位置に差し込む。また、荷降ろし時には、ヤードの状況を探索した上で、搬送済みの資材があればその上に段積み、資材がなければ地面に平置きするなど、作業場所の環境に即した柔軟な対応を行うことができる。

 ロボットへの搬送指示はタブレット端末のアプリ画面で行い、搬送したい資材と搬送場所を図面上で選択することで、荷積み場所への移動から、資材の探索・荷取り、搬送場所への移動・荷降ろしまでの一連の作業をロボットが自律的に遂行する。このフォークリフト型ロボットをRobo-Carrier、Autonomous-ELVとクラウド連携させることで、荷降ろしから間配りに至る搬送プロセス全体をロボット化でき、資材搬送作業のさらなる省人化・省力化が見込める。

 Robo-Carrier Forkは、建設現場のみならず、物流施設内での荷役作業の効率化にも寄与する自動搬送ロボット。今後、建設現場への展開と併せて、物流事業者へのレンタルや外販にも取り組み、社会実装を進めていくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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