【株式評論家の視点】ビッグデータ分析第一人者のデータセレクション、今期2.2倍増益

株式評論家の視点

データセレクション<3905>(東マ・売買単位100株)はビッグデータ分析サービスの第一人者としてソーシャルメディア上にあるビッグデータの収集、分析を実施するツールを提供。その分析に基づいたコンサルティングやシステム開発の受注も展開している。

同社はこれまで博報堂やTBSイノベーション・パートナーズからの出資を受けてテレビ業界向けのソリューション提供などテレビ領域へのソーシャル・ビッグデータ活用を推進してきた。

この一貫して2015年6月にコンシューマ向けサービス「みるもん」(ニフィティ社が提供していた「みるぞう」を元に、データセレクションで新サービスとして開発したソーシャルテレビアプリ)の提供を開始。そして、今回は法人向けサービスとしてソーシャルテレビ分析に特化した「TVinsight」の提供をすることになった。

このサービスはテレビ番組に関するTwitter上の発言を素早く分析できるという特徴がある。これまで、Twitterデータからテレビ番組に関連したデータのみを抽出することが困難だった。それを同社が長年、培ってきたノウハウと、テキストマイニング技術を集約することで、不必要な情報を排除して、テレビ番組に対する視聴者の「生」の声を可視化することが出来るようになった画期的なサービスである。具体的には分からないが、同社の収益をけん引する役割を担うものと期待されている。

業績は2016年3月期売上高6億円(前期比59.6%増)、営業利益1億9000万円(同2.2倍)と大幅な増収増益を確保する見込みだ。

株価はビッグデータ関連株の本命のひとつとして人気化し2015年1月1730円まで急伸。その後、買われすぎの反動や利食い売りで、急落。7月9日には下ひげとなる612円まで下げた。高値から6割以上の下落率となる。「ここまで下げると、値幅調整は一巡感が台頭」(市場関係者)。これからは、ビッグデータが現実に大きな収益に結び付くことから、株価は「理想買いから現実買いへ向かう局面に来ている」(同)のかも知れない。当面は半値戻しの870円どころが目標という見方も出ていた。(株式評論家・志木克己)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■更新前のスーパーコンピュータの約4倍の計算能力  富士通<6702>(東証プライム)は2月21日…
  2. ■両社の資源を有効活用しSDGsに貢献  伊藤忠商事<8001>(東証プライム)グループのファミリ…
  3. ■純正ミラーと一体化し、左後方の視界を広げる  カーメイト<7297>(東証スタンダード)は、純正…
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■投資と貯蓄の狭間で・・・  岸田内閣の「資産所得倍増プラン」は、「貯蓄から投資へ」の流れを目指し…
  2. ■「ノルム(社会規範)」解凍の序章か?植田新総裁の金融政策正常化  日本銀行の黒田東彦前総裁が、手…
  3. ■「日経半導体株指数」スタート  3月25日から「日経半導体株指数」の集計・公表がスタートする。東…
  4. ■投資家注目の適正株価発見ツール  日銀の価格発見機能が不全になる可能性がある中、自己株式取得が新…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る