ネオジャパンは22年1月期大幅増益、23年1月期営業・経常利益横ばい予想だが保守的

(決算速報)
 ネオジャパン<3921>(東1、新市場区分プライム)は3月17日の取引時間終了後に22年1月期連結業績を発表した。クラウドサービスが好調に推移して大幅増収増益だった。23年1月期は人員強化に伴う人件費増加など先行投資負担を考慮して営業・経常利益横ばい予想としている。ただし保守的だろう。クラウドサービスが牽引して上振れの可能性がありそうだ。さらにDXの流れも背景として、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は地合い悪化も影響して上値を切り下げたが、一方では下値固め完了感を強めている。出直りを期待したい。

■23年1月期営業・経常利益横ばい予想だが保守的、配当は増配予想

 22年1月期の連結業績は、売上高が21年1月期比11.2%増の59億20百万円、営業利益が35.5%増の12億47百万円、経常利益が43.5%増の13億61百万円、親会社株主帰属当期純利益が27.9%増の8億66百万円だった。クラウドサービスが好調に推移して大幅増収増益だった。配当は21年1月期比3円増配の14円(期末一括)とした。配当性向は24.1%となる。

 ソフトウェア事業は売上高が13.4%増の39億26百万円で、セグメント利益(調整前営業利益)が51.2%増の11億65百万円だった。売上面はクラウドサービスが利用ユーザー数増加で15.1%増の24億11百万円(内訳はグループウェアdesknet‘s NEOクラウドが16.7%増の20億01百万円など)と好調に推移した。プロダクトは大規模ユーザー向けの好調で11.2%増の14億47百万円(内訳はライセンス売上が13.1%増の3億69百万円、サポートサービスが4.8%増の7億14百万円など)だった。

 システム開発サービス事業は売上高が7.4%増の20億24百万円で、セグメント利益が21.7%減の1億26百万円だった。需要が堅調に推移して増収だが、夏季・冬季賞与配分見直しで前期の賞与関連費用計上額が小さくなっていた反動で減益だった。海外事業(21年1月期第3四半期から追加したセグメント)は、売上高が25百万円でセグメント利益が45百万円の赤字だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が13億62百万円で営業利益が2億75百万円、第2四半期は売上高が14億80百万円で営業利益が3億66百万円、第3四半期は売上高が15億36百万円で営業利益が3億50百万円、第4四半期は売上高が15億42百万円で営業利益が2億56百万円だった。

 23年1月期の連結業績予想は、売上高が22年1月期比5.9%増の62億71百万円、営業利益が1.9%増の12億71百万円、経常利益が0.1%減の13億59百万円、親会社株主帰属当期純利益が6.3%増の9億20百万円としている。配当予想は22年1月期比2円増配の16円(期末一括)としている。予想配当性向は25.9%となる。

 売上面の見込みとしては、ソフトウェア事業ではクラウドサービスが利用者数増加などで15%程度増収、ライセンス売上は官公庁や大企業向け中心に前期と同水準、カスタマイズ等の役務作業は前期の反動で減収、システム開発サービス事業は数%程度増収、海外売上は46百万円程度としている。利益面では、売上総利益率の若干の改善を想定するが、人員強化に伴う人件費の増加などで営業・経常利益横ばい予想としている。

 ただし保守的だろう。クラウドサービスが牽引して上振れの可能性がありそうだ。さらにDXの流れも背景として、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は下値固め完了

 株価は地合い悪化も影響して上値を切り下げたが、一方では下値固め完了感を強めている。出直りを期待したい。3月17日の終値は1192円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS61円77銭で算出)は約19倍、時価総額は約178億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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