【編集長の視点】リアルワールドは反落もダブル底から連続最高業績を見直して再度の下げ過ぎ訂正余地
- 2014/12/11 10:20
- 編集長の視点
リアルワールド<3691>(東マ)は、90円安の2235円と反落して始まっている。前日10日に12月9日に発表したSHIFT<3697>(東マ)との業務提携をテコに約9%の急反発し、きょう11日の日経平均株価が、米国株価の大幅続落で368円安と急続落している影響で同社株にも目先の利益を確定する売り物が先行している。ただこの業務提携は、11月25日に発表したPLAN-B(大阪府大阪市)との提携に次ぐもので、同社のクラウドソーシング事業のフェーズ2入りを支援するもので、今9月期業績の2ケタ増益予想も見直しなお下げ過ぎ訂正余地を示唆している。11月、12月とつけたダブル底からの底上げを支援することになりそうだ。
■クラウドソーシング事業はフェーズ2入りでタスクの種類・量とも増加
同社の今9月期業績は、売り上げ35億円(前期比33.9%増)、経常利益3億円(同53.3%増)、純利益1億5000万円(同35.5%増)と予想され、連続して過去最高を更新する。企業から受注したデータ入力や文章作成を同社独自のノウハウで細分化・単純化(マイクロタスク化)して育児中の主婦やシニア層、介護などで時間が制限される一般ユーザー向けに働きたい時間に1件当たり数秒から数分の作業として紹介するマイクロタスク型クラウドソーシング事業の総会員数が、前期末で880万人と前々期比39万人増と会員獲得が順調に推移したことから、今期は、フェーズ2としてタスクの種類と量を増加させて、単価もアップさせ、前期に進出したビッグデータ領域でも、オークファン<3674>(東マ)との提携効果などで新市場開拓が続くことが寄与する。
一方、このフェーズ2入りをサポートするPLAN-Bとの業務提携は、デジタルマーケティングの大手企業の同社の強みと、リアルワールドのマイクロタスク型クラウドソーシングとを活用してコンテンツマーケティング分野のさらなる競争力の強化と高付加価値化を図る。また、ソフトウェアテスト事業を展開するSHIFTとの業務提携は、同社の880万人の会員を動員して、SHIFTのリリース前の開発段階にあるゲームタイトルを評価・チューイングをするサービスを提供、対象ゲームの収益向上に貢献する。
■25日線から13%の下方かい離と下げ過ぎで11月の戻り高値を射程圏
株価は、今年9月18日に公開価格2530円で新規公開(IPO)され、4505円で初値をつけ上場来高値4565円まで買い進まれ、2112円まで調整、今期の連続最高業績予想で11月には3800円の戻り高値をつけ再調整した。公開価格を下回り、25日移動平均線からも約13%の下方かい離と下げ過ぎを示唆しており、公開価格クリアから戻り高値奪回に動こう。(本紙編集長・浅妻昭治)