エスプールは高値に接近、22年11月期1Q大幅増収増益と順調

(決算速報)
 エスプール<2471>(東証プライム)は、4月4日の取引時間終了後に22年11月期第1四半期連結業績を発表した。障がい者雇用支援サービスやコールセンター業務などの主力事業が好調に推移し、新規事業も寄与して大幅増収増益と順調だった。通期も大幅増収増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は急反発して21年11月の上場来高値に接近している。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■22年11月期1Q大幅増収増益と順調、通期も大幅増収増益予想

 22年11月期第1四半期の連結業績(収益認識会計基準適用だが損益への影響なし)は売上高が前年同期比20.5%増の65億20百万円、営業利益が73.3%増の6億71百万円、経常利益が74.3%増の6億67百万円、親会社株主帰属四半期純利益が78.5%増の4億47百万円だった。主力事業が好調に推移し、新規事業も寄与して大幅増収増益と順調だった。

 ビジネスソリューション事業は売上高が35.1%増の19億95百万円でセグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が76.8%増の4億85百万円だった。障がい者雇用支援サービス(売上高は38.8%増の10億72百万円)が牽引した。企業ニーズが高水準に推移し、設備販売は計画150~200区画に対して186区画と順調だった。顧客数は432社、管理区画数は5131区画となった。ロジスティクスアウトソーシングサービス(売上高は11.8%増の3億20百万円)はEC通販発送代行が牽引した。採用支援サービスOMUSUBI(売上高は28.3%減の1億18百万円)はコロナ禍の長期化で飲食業の採用が落ち込んだ。

 人材ソリューション事業は売上高が15.4%増の45億49百万円で営業利益が30.4%増の5億40百万円だった。販売支援(売上高は35.9%減の3億16百万円)はコロナ禍の長期化で回復が遅れているが、コールセンター業務(売上高は25.7%増の40億09百万円)がスポット案件も寄与して大幅伸長した。

 新規事業の売上高は、広域行政BPOサービスが1億62百万円、環境経営支援サービス(ブルードットグリーン)が98百万円だった。広域行政BPOサービスは2センターを開設し、全5拠点で41自治体の業務を受託している。環境経営支援サービスはコンサルティング業務が拡大している。

 通期連結業績予想は据え置いて、売上高が21年11月期比15.7%増の287億70百万円、営業利益が19.9%増の32億円、経常利益が18.8%増の31億76百万円、親会社株主帰属当期純利益が13.4%増の21億33百万円としている。主力事業が好調に推移して、売上高は10期連続、営業利益は7期連続で過去最高更新を目指す。配当予想は21年11月期比2円増配の8円(期末一括)としている。

 セグメント別計画は、ビジネスソリューション事業の売上高が25.4%増の96億50百万円(うち障がい者雇用支援が20%増の55億円、ロジスティクス分野が13%増の14億27百万円、採用支援「OMUSUBI」が4%増の6億41百万円)でセグメント利益が22.2%増の25億92百万円、人材ソリューション事業の売上高が11.6%増の192億40百万円(うちコールセンター業務が13%増の164億50百万円、販売支援が10%増の18億30百万円)でセグメント利益が11.9%増の21億37百万円としている。

 障がい者雇用支援サービスの新規開設は8農園(屋外5、屋内3)で、設備販売の計画は1250区画としている。新規事業の売上高の計画は、広域行政BPOサービスが6億65百万円、環境経営支援サービス(ブルードットグリーン)が3億84百万円としている。体制強化や新規顧客獲得を推進する。

 第1四半期の進捗率は、売上高が22.7%、営業利益が21.0%、経常利益が21.0%、親会社株主帰属当期純利益が21.0%だった。期初時点で下期偏重の計画(売上高は上期135億22百万円で下期152億47百万円、営業利益は上期13億85百万円で下期18億14百万円)であることを勘案すれば概ね順調な進捗である。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は高値に接近

 株価は急反発して21年11月の上場来高値に接近している。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。4月4日の終値は1275円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS27円01銭で算出)は約47倍、時価総額は約1007億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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