ファーストコーポレーションは上値試す、22年5月期3Q累計大幅増収増益と順調
- 2022/4/11 08:48
- 決算発表記事情報
(決算速報)
ファーストコーポレーション<1430>(東証プライム)は4月8日の取引時間中に22年5月期第3四半期累計業績(非連結)を発表した。完成工事が順調に進捗し、不動産売上も寄与して大幅増収増益だった。通期予想は据え置いている。第3四半期累計が順調であり、通期ベースでも収益拡大基調だろう。株価は水準を切り上げて戻り高値圏だ。決算発表に対してはややネガティブな反応となったが、目先的な利益確定売りが一巡して上値を試す展開を期待したい。
■22年5月期3Q累計大幅増収増益と順調、通期予想据え置き
22年5月期第3四半期累計の業績(非連結、収益認識会計基準適用だが損益への影響なし)は、売上高が前年同期比80.7%増の219億12百万円、営業利益が2.9倍の11億84百万円、経常利益が3.1倍の11億61百万円、四半期純利益が3.2倍の7億92百万円だった。
完成工事が順調に進捗し、不動産売上も寄与して大幅増収増益だった。完成工事高は4.1%増の116億83百万円、不動産売上高は97億77百万円(前年同期は4億94百万円)だった。完成工事総利益率は1.2ポイント上昇して10.9%となった。不動産売上は第3四半期末までに3件の売却を実行した。なお22年3月末時点で受注高は5件合計84億66百万円となった。
四半期別に見ると、第1四半期は売上高100億68百万円で営業利益6億21百万円、第2四半期は売上高44億92百万円で営業利益1億85百万円、第3四半期は売上高73億52百万円で営業利益3億78百万円だった。第1四半期に不動産売上67億93百万円を計上している。
通期予想は据え置いて、売上高が21年5月期比26.7%増の265億円、営業利益が3.2%増の17億20百万円、経常利益が5.7%増の17億円、当期純利益が5.0%増の11億82百万円としている。配当予想は30円(期末一括)としている。前期比8円減配だが、普通配当ベースでは2円増配となる。
売上高の計画は、完成工事高が4.1%増の155億71百万円、不動産売上高が2.0倍の100億58百万円、共同事業収入が50.2%減の3億43百万円、その他が64.2%増の5億27百万円としている。完成工事高は前期の好調な受注を背景として堅調に推移する見込みだ。利益面では造注案件の増加で完成工事総利益率の上昇(通期計画は前期比2.5ポイント上昇の10.9%)も見込んでいる。なお受注高の計画は7件合計220億円としている。
第3四半期累計の進捗率は売上高が82.7%、営業利益が68.8%、経常利益が68.3%、当期純利益が67.0%と概ね順調である。通期ベースでも収益拡大基調だろう。
■株価は上値試す
株価は水準を切り上げて戻り高値圏だ。決算発表に対してはややネガティブな反応となったが、目先的な利益確定売りが一巡して上値を試す展開を期待したい。4月8日の終値は759円、今期予想PER(会社予想のEPS99円78銭で算出)は約8倍、そして時価総額は約101億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)