ティムコは上値試す、22年11月期1Q経常・最終黒字転換
- 2022/4/13 08:40
- 決算発表記事情報
(決算速報)
ティムコ<7501>(東証スタンダード)は4月12日の取引時間終了後に22年11月期第1四半期業績を発表した。フィッシング事業における廉価販売比率の減少、アウトドア事業における増収効果などで経常・最終黒字転換した。そして通期の2桁増収・黒字転換予想を据え置いた。屋外アクティビティとしての釣り関連市場の拡大、アウトドア事業におけるコロナ禍の影響緩和などで収益改善基調だろう。株価は地合い悪化の影響で戻り高値圏から反落したが、第1四半期業績を評価して上値を試す展開を期待したい。
■22年11月期1Q経常・最終黒字転換、通期黒字転換予想据え置き
22年11月期第1四半期の業績(非連結、収益認識会計基準適用だが営業利益以下への影響なし)は、売上高が前年同期比6.4%増の7億53百万円、営業利益が0百万円の赤字(前年同期は60百万円の赤字)、経常利益が2百万円の黒字(同54百万円の赤字)、四半期純利益が1百万円の黒字(同54百万円の赤字)だった。営業利益は僅かながら赤字が残ったが、増収効果などで経常・最終黒字転換した。
フィッシング事業は売上高が7.8%減の1億92百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が62.3%増の12百万円だった。ルアー用品が気温低下による釣果および釣行の減少の影響を受けたため全体として減収だが、フライ用品の販売が堅調に推移し、商品在庫適正化による廉価販売比率の低下も寄与して大幅増益だった。
アウトドア事業は売上高が12.6%増の5億54百万円、利益が30百万円の黒字(同26百万円の赤字)だった。売上面は、コロナ禍の影響が和らいで百貨店やショッピングセンター等の商業施設への客足が回復傾向となり、気温の低下などで防寒衣料の販売が順調だった。利益面は増収効果で黒字転換した。
通期予想は据え置いて、売上高が21年11月期比12.3%増の33億13百万円、営業利益が55百万円の黒字(21年11月期は26百万円の赤字)、経常利益が59百万円の黒字(同14百万円の赤字)、当期純利益が43百万円の黒字(同9百万円の赤字)としている。配当予想は21年11月期と同額の5円40銭(期末一括)としている。
ネット通販の強化、宣伝販売促進の強化、フィッシング事業の更なる強化、直営店事業であるフォックスファイヤーストアの販売チャネル見直しや不採算店舗整理、さらに社内業務見直しによる販管費コントロールなどによって、売上および利益の拡大を図る方針としている。屋外アクティビティとしての釣り関連市場の拡大、アウトドア事業におけるコロナ禍の影響緩和などで収益改善基調だろう。
■株価は上値試す
株価は地合い悪化の影響で戻り高値圏から反落したが、第1四半期業績を評価して上値を試す展開を期待したい。4月12日の終値は785円、今期予想PER(会社予想のEPS17円36銭で算出)は約45倍、時価総額は約26億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)