トレジャー・ファクトリーは22年2月期大幅増収増益、23年2月期も増収増益・増配予想
- 2022/4/14 08:55
- 決算発表記事情報
(決算速報)
トレジャー・ファクトリー<3093>(東証プライム)は4月13日の取引時間終了後に22年2月期連結業績を発表した。リユース意識の高まりも背景として、過去最多の新規出店、既存店の売上増・利益率改善などで前回予想を上回る大幅増収増益となり、連結決算移行(17年2月期)後の過去最高益を達成した。配当も上方修正した。そして23年2月期も増収増益・増配予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は急伸して年初来高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。
■22年2月期は計画超の大幅増収増益、23年2月期も増収増益・増配予想
22年2月期の連結業績は売上高が21年2月期比24.4%増の233億13百万円で、営業利益が9.3倍の9億95百万円、経常利益が6.0倍の10億54百万円、親会社株主帰属当期純利益が7億03百万円(21年2月期は1億34百万円の赤字)だった。なお特別損失に減損損失2億16百万円を計上した。また法人税等調整額(益)1億54百万円を計上した。配当は期末1円上方修正して、21年2月期比7円増配の17円(第2四半期末8円、期末9円)とした。
第2四半期に新型コロナウイルス感染症再拡大に伴う緊急事態宣言や気温低下の影響を受けたが、第3四半期以降はコロナ禍の影響が和らぎ、リユース意識の高まりも背景として、新規出店、既存店の売上増・利益率改善などで大幅増収増益だった。前回予想に対して売上高は6億77百万円、営業利益は1億91百万円、経常利益は2億36百万円、親会社株主帰属当期純利益は1億66百万円それぞれ上回り、連結決算移行(17年2月期)後の過去最高益を達成した。
新規出店は過去最多となる17店舗、既存店売上(単体ベース)は107.8%、既存店の売上総利益率(単体ベース)は1.0ポイント上昇して64.8%だった。EC販売の拡大、子会社カインドオルの業績改善、ピックアップジャパンの連結なども寄与した。
なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が56億68百万円で営業利益が3億43百万円、第2四半期は売上高が50億68百万円で営業利益が1億87百万円の赤字、第3四半期は売上高が61億50百万円で営業利益が4億25百万円、第4四半期は売上高が64億27百万円で営業利益が4億15百万円だった。第2四半期はもともと利益率が低下する季節要因があるうえにコロナ禍の影響を受けたが、第3四半期はコロナ禍の影響が和らいで営業利益が四半期ベースで過去最高となった。
23年2月期連結業績予想は売上高が22年2月期比8.9%増の253億98百万円、営業利益が10.3%増の10億98百万円、経常利益が5.5%増の11億12百万円、親会社株主帰属当期純利益が5.5%増の7億42百万円としている。配当予想は22年2月期比3円増配の20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。
増収増益・増配予想としている。既存店売上(単体ベース)は前年並みの計画としている。積極的な成長投資で費用が増加するが、過去最高水準の新規出店(20店舗~25店舗)に加えて、システム開発体制やDXへの取り組みを強化してリユースビジネスの成長を加速させる方針だ。23年2月期も積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株価は年初来高値更新の展開
株価は急伸して年初来高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。4月13日の終値は1122円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS66円76銭で算出)は約17倍、そして時価総額は約130億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)