【編集長の視点】ワークマンは連日の最高値、1Q決算発表を先取り3月通期の連続最高純益買いが増勢

編集長の視点

ワークマン<7564>(JQS)は、200円高の8700円と3営業日続伸し、連日の上場来高値更新となっている。同社は、今年7月31日に今3月期4~6月期(第1四半期、1Q)決算の発表を予定しているが、この決算発表を前に今3月期通期純利益が、連続して過去最高更新と予想されていることを見直し内需株買いが増勢となっている。7月19日の関東甲信地方の梅雨明けに続いて、20日に東海・近畿・中国地方も梅雨明けし、即全国的に猛暑到来となっており、サマーワーキングウエア(作業服)などの販売が好展開するとの思惑も、買い方有利に働いている。

■PB商品の強化に加え一般顧客、女性顧客向け商品も拡販

同社の今3月期業績は、売り上げ502億4000万円(前期比3.8%増)、営業利益87億4000万円(同4.9%増)、経常利益99億円(同4.6%増)、純利益63億2000万円(同7.6%増)と予想され、営業利益、経常利益は増益転換し、純利益は、続伸して前期の過去最高を更新する。前期業績は、天候不順によるシーズン商品の伸び悩みや円安による仕入れ価格の上昇の影響などで営業利益、経常利益が小幅減益着地したが、今期は、差別化を明確化したプライベート(PB)商品の売上高構成比を前期の16.7%から20.3%に引き上げ、強化するとともに、一般顧客、女性顧客用商品の拡販に向け入店しやすい店舗づくり・売場づくりを推進、店舗展開でも、南関東・近畿地方を中心に新規出店を25店舗(前期実績23店舗)、スクラップ&ビルド3店舗(同5店舗)、閉店1店舗(同4店舗)と積極的な店舗政策を継続し、合計773店舗(同749店舗)のネットワークを全国展開することなどが寄与する。

今期1Q決算についても、4月から6月まで3カ月間の月次売上高は、6月がやや伸び悩んだものの、累計では全店が前年同期比4.4%増、既存店も3.3%増となっており、増収増益となった前年同期に続く好決算も期待されるところで、7月に入って豊岡店(兵庫県豊岡市)、札幌北野東北通店(北海道札幌市)と相次ぎ2店の新規店舗をオープンさせたことも、フォローの材料となろう。

■相次ぐ新規店舗オープンでストップ高を交えて25日線を上放れ上値チャレンジ

株価は、25日移動平均線水準の中段固めから今年4月に群馬県から新流通センターの用地を取得し総投資額38億円で着工したことを材料に上放れ、7640円まで1000円高し、ギリシャ債務問題で全般相場が急落した影響で再び25日線を確かめる調整となったが、相次ぐ新規店舗出店をテコにストップ高を交えて上場来高値まで26%高の急伸を演じている。一段の上値チャレンジが続こう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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