JR東日本は鉄道分野で日本初となる電気自動車の再生バッテリーの導入を開始

■環境にやさしい鉄道設備の実現に向けて

 東日本旅客鉄道(JR東日本)<9020>(東証プライム)では環境問題への取り組みの一環として、フォーアールエナジー株式会社が提供する電気自動車「日産リーフ」の再生バッテリーを踏切保安装置の電源に活用するために、2021年4月から試行してきた。

 試行の結果、安定稼働することが確認できたため、2022年度からJR東日本管内の踏切へ導入を開始する。現在まで、電気自動車「日産リーフ」の再生バッテリーは街灯や店舗のバックアップ電源に導入されてきたが鉄道分野で本格的に導入されるのは初めて。

■2022年度、約160踏切に導入へ

 同社では一時的な停電時でも動作を継続できるよう、踏切保安装置にバッテリーを設置している。このバッテリーに、環境にやさしい電気自動車の再生バッテリーを活用できないか、常磐線と水戸線の10カ所の踏切において、性能の検証を進めてきた。

 検証の結果、充電時間は従来の鉛蓄電池の約1/3の時間で完了すること、10年の寿命が見込めること、鉄道沿線の環境において安定稼働することが確認できた。

 2022年度、バッテリーの利用頻度が高く効果の大きい約160踏切に導入し、順次使用する踏切を拡大していく。

■期待される効果について

 電気自動車の再生バッテリーを活用することにより、環境負荷の軽減につながる。また、従来の鉛蓄電池のバッテリーに比べて長期間の使用が可能となることから、設備費のコストダウンが可能となる。さらに、リチウムイオン蓄電池の特徴である短時間での充電性能や、今回追加となる遠隔監視機能などによって、従来に比べて、メンテナンスが容易になる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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