インテリジェントウェイブは22年6月期3Q累計大幅増益

(決算速報)
 インテリジェントウェイブ<4847>(東証プライム)は5月6日の取引時間終了後に22年6月期第3四半期累計業績(非連結)を発表した。ハードウェアの売上が前年の反動で減少したため全体としても減収だったが、主力のシステム開発や保守が堅調に推移し、品質向上への取り組み効果なども寄与して大幅増益と順調だった。通期も2桁増益予想としている。さらに23年6月期はクラウドサービス事業が本格化する見込みであり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は1月の年初来安値をボトムとして着実に下値を切り上げている。第3四半期累計大幅増益も評価して戻りを試す展開を期待したい。

■22年6月期3Q累計大幅増益、通期も2桁増益予想

 22年6月期第3四半期累計業績(非連結、収益認識会計基準適用)は、売上高が前年同期比2.9%減の78億34百万円、営業利益が39.1%増の9億43百万円、経常利益が38.5%増の9億64百万円、四半期純利益が40.0%増の6億58百万円だった。収益認識会計基準適用の影響額として、従来方法に比べて売上高が3億10百万円増加、売上原価が1億31百万円増加、売上総利益、営業利益、税金等調整前四半期純利益がそれぞれ1億78百万円増加している。

 ハードウェアの売上が前年に比べて大型案件が減少したため減収となり、全体としても減収だったが、主力のシステム開発や保守が堅調に推移し、クラウドサービス事業の収益性向上や全体としての品質向上への取り組み効果なども寄与して大幅増益と順調だった。

 カテゴリ別の売上高は、主力のシステム開発が4.0%増の38億59百万円、保守が12.0%増の11億11百万円、当社製品が19.5%増の3億19百万円、クラウドサービスが13.0%増の7億93百万円、ハードウェアが38.1%減の8億29百万円、他社製品が45.0%減の2億37百万円、セキュリティ対策製品が9.8%増の6億83百万円だった。ストック/フロー別売上比率はフロー売上が52.0%、ストック売上が48.0%だった。

 クラウドサービス事業は、受注高が31億50百万円(第1四半期が10億円、第2四半期が18億76百万円、第3四半期が2億73百万円)で、受注残高は42億10百万円となった。これらの受注が売上に寄与するのは23年6月期以降(23年6月期の売上高20億円、24年6月期の売上高25億円の計画)としている。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が22億51百万円で営業利益が1億26百万円、第2四半期は売上高が26億36百万円で営業利益が3億52百万円、第3四半期は売上高が29億47百万円で営業利益が4億65百万円だった。

 通期業績(非連結)予想は据え置いて売上高が21年6月期比7.3%増の120億円、営業利益が16.8%増の13億20百万円、経常利益が16.1%増の13億60百万円、当期純利益が11.8%増の9億40百万円としている。配当予想も据え置いて21年6月期比1円増配の14円(期末一括)としている。

 需要が堅調に推移し、クラウドサービス事業の黒字化も寄与して2桁増益予想としている。第3四半期累計の進捗率は売上高が65.3%、営業利益が71.4%、経常利益が70.9%、当期純利益が70.0%である。やや低水準の形だが期初時点で下期偏重の計画であり、第4四半期にハードウェアの大型案件の売上計上を予定している。

 さらに23年6月期はクラウドサービス事業が本格化する見込みであり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は戻り試す

 株価は1月の年初来安値をボトムとして着実に下値を切り上げている。第3四半期累計大幅増益も評価して戻りを試す展開を期待したい。5月6日の終値は594円、今期予想PER(会社予想のEPS35円76銭で算出)は約17倍、時価総額は約156億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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