【注目銘柄】大阪有機化学工業は1Q続伸・高利益進捗率業績を見直し売られ過ぎ修正

 大阪有機化学工業<4187>(東証プライム)は、今年4月8日に発表した今2022年11月期第1四半期(2021年12月~2022年2月期、1Q)の続伸・高利益進捗率業績を見直し、関連の売られ過ぎ修正買いが再燃している。今年3月に突っ込んだ年初来の1番底2503円からは、半導体材料の新規研究・試作設備増設の発表もオンして600円超幅の急伸を演じた場面があり、再現期待も高めている。

■1Q利益伸長率は28%と目安を上回り年間配当は連続増配

 今期1Q業績は、売り上げ81億2500万円(前年同期比0.4%増)、営業利益16億6500万円(同8.7%増)、経常利益17億3300万円(同3.7%増)、純利益12億1100万円(同3.8%増)と続伸して着地し、今11月期通期予想業績に対する利益進捗率は、28%と目安の25%を上回った。電子材料事業では、主力の半導体向けのArFレジスト用原料の販売が好調を持続し、化成品事業では自動車塗料用や光学材料向けの粘着剤用の原料の販売が堅調に推移したことなどが寄与した。

 今2022年11月期業績は、売り上げ330億円(前期比5.7%減)、営業利益59億円(同0.8%増)、経常利益61億5000万円(同1.7%減)、純利益42億円(同16.0%減)と増減マチマチを見込んでいる。新たに「収益認識に関する会計基準」を導入した影響のほか、国内ナフサ価格の上昇、積極的な設備投資負担などが重なり慎重に見通し、利益水準そのものは、市場コンセンサスをやや下回る。ただ今期配当は、配当性向30%を指標とする利益還元方針に基づき年間52円(前期実績50円)と連続増配を予定している。

■PER14倍、25日線比6%の下方かい離の修正で戻り高値目指す

 株価は、今期業績の伸び悩み予想が響いて年初来高値3585円から下値を探り年初来安値2503円まで大きく調整し、新規研究・試作設備増設の発表で、戻り高値3130円まで急反発したものの、証券各社の投資判断・目標株価引き下げがプレッシャーとなって2番底2503円まで再調整した。PERは14.2倍と半導体関連株として相対的に割安で、テクニカル的にも25日移動平均線から約6%のマイナスかい離と売られ過ぎを示唆している。25日線水準の2800円台をクリアし、戻り高値3130円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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