TACは23年3月期大幅営業・経常増益予想

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(決算速報)
 TAC<4319>(東証スタンダード)は5月13日に22年3月期の連結業績を発表した。コロナ禍の影響で小幅営業増益にとどまったが、23年3月期は大幅営業・経常増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は3月の年初来安値圏から反発して下値を切り上げている。22年3月期連結業績に対するネガティブ反応は限定的だった。23年3月期大幅営業・経常増益予想を評価して出直りを期待したい。

■22年3月期は小幅営業増益、23年3月期は大幅営業・経常増益予想

 22年3月期の連結業績(収益認識会計基準適用だが、従来から売上総利益相当額について返品調整引当金を計上していたため差引売上総利益以下の各段階利益に与える影響なし、5月9日に売上高、営業利益、経常利益を下方修正、親会社株主帰属当期純利益を上方修正)は、売上高(前受金調整後の発生ベース売上高)が21年3月期比3.7%増の204億71百万円、営業利益が2.2%増の4億13百万円、経常利益が31.5%減の4億42百万円、親会社株主帰属当期純利益が9.7%増の4億44百万円だった。配当は21年3月期比1円増配の6円(第2四半期末3円、期末3円)とした。

 個人教育事業がコロナ禍の影響を受け、営業費用の増加も影響して小幅営業増益にとどまり、経常利益は減益となったが、特別利益の計上で親会社株主帰属当期純利益は増益での着地となった。なお営業外収益では助成金収入1億66百万円が剥落、受取補償金70百万円が剥落、特別利益では移転補償金2億54百万円を計上、資産除去債務戻入益56百万円を計上している。

 個人教育事業は現金ベース売上高が4.2%減の107億98百万円、現金ベース営業利益が8億97百万円の赤字(21年3月期は5億65百万円の赤字)だった。コロナ禍の影響でやや低調だった。法人研修事業は現金ベース売上高が6.3%増の43億72百万円、現金ベース営業利益が3.2%増の10億43百万円だった。WEB会議システムを利用したオンライン研修需要が定着した。合計受講者数は21年3月期比1.6%減の20万5211人(個人が1.5%減の11万8238人、法人が1.7%減の8万6973人)だった。

 出版事業(TAC出版、W出版)は売上高が12.8%増の45億14百万円、営業利益が2.0%減の11億16百万円だった。新規参入した高等学校向け教科書も寄与して増収だが、売上増加に伴う外注費や業務委託費など制作費用の増加、販促費用の増加などで減益だった。人材事業は売上高が6.8%増の5億12百万円、営業利益が85.4%増の65百万円だった。会計系人材事業、医療系人材事業が好調だった。

 四半期別(売上高は前受金調整後の発生ベース売上高)に見ると、第1四半期は売上高が57億36百万円で営業利益が6億22百万円、第2四半期は売上高が54億19百万円で営業利益が4億88百万円、第3四半期は売上高が44億43百万円で営業利益が4億45百万円の赤字、第4四半期は売上高が48億72百万円で営業利益が2億52百万円の赤字だった。季節要因で下期は赤字となる特性がある。

 23年3月期連結業績予想は、売上高(前受金調整後の発生ベース売上高)が22年3月期比0.1%減の204億50百万円、営業利益が57.3%増の6億50百万円、経常利益が37.4%増の6億08百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が10.1%減の4億円としている。配当予想は22年3月期と同額の6円(第2四半期末3円、期末3円)としている。

 親会社株主帰属当期純利益は特別利益が剥落して減益予想だが、生活様式の多様化への対応、個人教育事業の早期回復、新たな事業領域への挑戦を中心とした施策に取り組んで大幅営業・経常増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は下値切り上げ

 株価は3月の年初来安値圏から反発して下値を切り上げている。22年3月期連結業績に対するネガティブ反応は限定的だった。23年3月期大幅営業・経常増益予想を評価して出直りを期待したい。5月17日の終値は220円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS21円62銭で算出)は約10倍、今期予想配当利回り(会社予想の6円で算出)は約2.7%、時価総額は約41億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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