【注目銘柄】ワットマンは小反発も分割権利落ち後高値を意識、連続最高純益更新を見直し割安株買い
- 2022/5/19 13:32
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ワットマン<9927>(東証スタンダード)は、今年5月16日につけた株式分割の権利落ち後高値1474円を意識する動きを強めている。同社株は、5月16日に発表した3月期決算で、前期・今期業績とも純利益が、2ケタの増益となり連続して過去最高更新と予想されていることを見直して割安修正買いが再燃した。相次ぐ積極的なM&Aを推進するインオーガニック戦略で売り上げが、前期に48.8%増、今期が28.1%増予想と大きく伸びていることも、評価ポイントとなっている。
■ホビーサーチ社がフル寄与し前期出店の国内店舗も戦力化
同社は、昨年7月にホビー用品を中心にネット通販を展開するホビーサーチ社(東京都墨田区)を子会社化(株式取得金額は非公表)し、M&A費用負担により前2022年3月期業績を下方修正したが、業績自体は、前々期比48.8%増収、0.1%営業増益、6.0%経常増益、27.2%純益増益と増収増益転換し、純利益2億6300万円は、2期ぶりに過去最高を更新した。とくに売り上げは、家電・ファッションなどのリユース用品の買取・再販事業の堅調推移に2021年2月にシナノ・グループ(長野県長野市)から事業譲受したゲームステーション事業が寄与して大幅増収転換した。
今2023年3月期業績も、売り上げ69億2800万円(前期比28.1%増)、営業利益4億円(同48.4%増)、経常利益4億円(同37.2%増)、純利益3億2200万円(同22.0%増)と業績成長加速を見込み、純利益は、連続して過去最高を更新する。ホビーサーチ社の通期フル寄与に加え、前期出店の国内店舗の戦力化、海外店舗ではタイでの倉庫型店舗への業態転換や新規出店の検討などが寄与する。配当は、前期に年間80円(前々期実績60円)に大幅増配し、今期は、株式分割(1株を2株に分割、基準日今年3月31日)の勘案で年間40円と高水準継続を予定している。
■ミニGC示現で上昇トレンド転換を示唆しPER9倍の割安修正に弾み
株価は、前期業績の下方修正、第2四半期業績の2回目の下方修正にもかかわらず2500円近辺で下値抵抗力を発揮し、株式分割と前期配当の大幅増配の発表では上場来高値3050円までストップ高し、2762円で分割権利を落とした。権利落ち後は、理論価格を上回る落ち後高値1474円まで買い進まれて5日移動平均線が75日移動平均線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆した。フアンダメンタルズ的にもPERは9.6倍、配当利回りは2.82%と割安であり、分割落ち後高値抜けから上場来高値の権利落ち換算値1525円がまず上値目標として意識されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)