【編集長の視点】アールシーコアは連日の高値、1Q決算に期待を高め高配当利回り買いが増勢

編集長の視点

アールシーコア<7837>(JQS)は、15円高の1109円と5営業日続伸して始まり、連日の年初来高値更新となっている。同社は、今年7月31日に今3月期4~6月期(第1四半期、1Q)決算の発表を予定しており、前年同期が、消費税増税の影響を最も受けただけに、今期1Q業績への期待を高めて買い増勢となっている。合わせて今期年間配当が、年間45円(前期実績42円)と連続増配が予定されていることも、引き続き高配当利回り買いの手掛かりとなっている。

■新製品投入に加え展示場増設、営業員増員の成長戦略が加速

同社の業績は、昨年4月の消費税増税の影響を受け、前期上半期(4~9月期、第2四半期累計、2Q累計)の受注棟数が373棟、契約高が45億7200万円と落ち込んだ。その後の下半期は、回復基調となったものの上期の落ち込みが響き、前期通期業績は、売り上げ119億4100万円(前々期比1.2%減)、経常利益6億8100万円(同24.9%減)、純利益4億2200万円(同26.8%減)と減収減益転換した。

 ただ、この間も同社の展示場への来場者数は、リピート客も含めて好調に増加しており、今期の展示場数を46拠点(前期43拠点)、期末の営業員数を190人(同140人)へ増強することから、来場者数を受注につなげ、新製品の新世代ログハウス「GーLOG」を発売、商品力も強化したことも加わり、今期契約棟数を1200棟(同907棟)、契約高131億円(同104億8900万円)と計画している。このため、今期業績は、売り上げ133億円(前期比11.4%増)、経常利益4億300万円(同36.9%減)、純利益2億6000万円(同38.4%減)と見込んでいる。経常利益、純利益は、中期経営計画の最終年度の来2017年3月期に向け展示場、営業員を強化する費用が拡大するためで、来期の展示場数は、50拠点、営業員は220名、契約棟数は1600棟を計画している。7月31日発表の1Q決算は、消費税増税の影響が一巡するだけにこうしたトレンドを確認できるとして注目されている。

なお同社は、連結純資産配当性向(DOE)を7%程度とすることを配当政策の基本とし、2010年3月期以来増配を継続しており、今期も年間45円への連続増配を予定している。

■4.0%の高配当利回り買いを中心に昨年来高値を目指す値幅効果も

株価は、今年1月の前期業績の再上方修正で1000円台を回復、その後の3月に子会社株式売却中止に伴い純利益を下方修正したが、この水準で下値抵抗力を発揮した。PERは18倍台と市場平均をやや上回っているが、配当利回りは、4.06%と割り負けており、この配当権利取りとともに、昨年1月高値1328円を目指す値幅効果も期待できそうだ。(本紙編集長・浅妻昭治)

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