【材料でみる株価】ジオネクストは指宿での地熱発電2カ所中、1カ所の商業ベース可能、北陸、東北でも開発進める、株価居所変える期待

材料でみる株価

ジオネクスト<3777>(JQ・売買単位100株)は事業拡大の柱の一つに、地熱発電事業の育成を図っている。具体的には鹿児島県指宿市において2か所開発を行ってきたが、そのうち1か所で商業ベースに乗る可能性があることが判明。「九州電力さんから系統連系が可能との回答をいただき、事業化に向けて開発を進めることとした」」(足利恵吾社長)という。

このほか北陸地方や、東北地方でも数か所開発中で、「来期後半から業績面で本格的に貢献する」(同社長)とみている。将来的には「1000キロワットを発電して、年間約3億円の売上げ」(同社長)達成を目標に掲げている。地熱発電事業の利益率は高く「売上高営業利益率で約80%」(同社長)という。つまり、売上高3億円を達成できれば、営業利益段階で2億4000万円の貢献となる計算だ。2014年12月期の営業損失が1億7500万円だった当社にとって影響は大きい。

この地熱発電の要となるバイナリ―発電機2台(代金は支払い済み)の購入先ジオサーマル社の債権者がこの発電機を差し押さえたために、事業の展開が遅れるのではないかと心配された。当社は福岡地方裁判所に対して2台に対する強制執行停止を申し立てていたが、これが認められた。このため「地熱発電事業の進展に何ら影響はない」(同社長)状態となり、来期以降の業績に自信を持ち始めている。

株価は7月7日に174円の高値を付けた後、下げたものの現在は150円どころで堅調な足取りとなっている。「今後、業績の回復が鮮明となれば株価の居所も変わってくる」(証券アナリスト)との見方である。

 

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