【注目銘柄】平河ヒューテは2ケタ続伸業績・連続増配を見直し割安修正期待

注目銘柄

 平河ヒューテック<5821>(東証プライム)は、今2023年3月期業績が、前期に続き2ケタ増益と見込まれ、配当も年間28円(前期実績27円)と小幅ながら増配を予定しており、ファンダメンタルズ的に売られ過ぎとして割安修正期待から押し目へ打診買いが入っている。一時1万ドルを上回って史上最高値まで急騰した銅価格が、9200ドル台でのもみ合いを続け、今期想定価格を下回っていることや、テクニカル的にもトリプルボトム(逆三尊)からの底上げのチャート形状となり下値は限定的とみられていることも、合わせてサポート材料視されている。

■車載用ケーブルの需要が増加し足元の銅価格も想定水準を下回る

 同社の今2023年3月期業績は、売り上げ295億円(前期比6.1%増)、営業利益23億円(同17.6%増)、経常利益23億円(同13.4%増)、純利益20億円(同33.1%増)と続伸が予想されている。電線・加工品セグメントで、車載用ケーブルの需要が、カメラ、アンテナなどの車載搭載機器向けや車載ネットワークの高度化などにより増加し、半導体検査装置用ケーブルや産業機器用ケーブルも堅調に推移し、固定資産売却益5億6300万円を計上することなどが要因となる。配当は、年間28円(前期実績27円)に連続増配を予定している。

 今期の想定為替レートは、1ドル=125円、銅価格は、1トン=9700ドルとし、原材料価格の上昇が業績押し下げ要因となるが、足元の為替レートは一時、1ドル=135円台まで急速な円安・ドル高となり、銅価格も想定を下回る9200ドル台で推移しており、原材料価格上昇の価格転嫁を進めることと合わせ業績の上ぶれ推移も見込まれる。

■逆三尊示現の底値からPER7倍、PBR0.5倍の修正を窺う

 株価は、今年2月の前期業績の上方修正を手掛かりに1213円の戻り高値をつけたものの、銅価格急騰を嫌って1051円安値に往って来いとなり、売られ過ぎ修正で1141円とリバウンドしたあと、今期予想業績が市場コンセンサスを下回るとして年初来安値1043円まで再調整、円安・ドル高進行に伴う自動車株買いにツレ高して1189円まで買い直された。4月、5月の安値でトリプルボトム(逆三尊)を示現して底打ちを示唆と受け取られており、PER7.67倍、PBR0.50倍の割安修正を窺う展開が見込まれる。まず年初来高値1248円が上値目標となり、中期的には昨年1月高値1489円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る