【どう見るこの株】アミファは上値試す、22年9月期2桁営業増益予想で2Q累計順調

 アミファ<7800>(東証スタンダード)はライフスタイル雑貨の企画・製造仕入・卸販売を100円ショップ向け中心に展開している。22年9月期は2桁営業増益予想としている。第2四半期累計は2桁営業増益と順調だった。円安による原価率悪化を大幅増収効果などで吸収した。収益は上期の構成比が高い季節特性があるが、積極的な事業展開で、通期ベースでも収益拡大を期待したい。なお配当は上方修正して増配予想としている。株価は急伸して年初来安値圏でのモミ合いから上放れの動きとなった。基調転換して上値を試す展開を期待したい。

■ライフスタイル雑貨の企画・製造仕入・卸販売

 ギフトラッピング、デザイン文具、キッチン・テーブルウェア、フラワー関連商品などライフスタイル雑貨の企画・製造仕入・卸販売を展開し、セリア、ダイソー、キャンドゥ、ワッツなど国内の大手100円ショップ向けを主力としている。

 ハロウィン、クリスマス、バレンタインデーなど季節イベント関連需要で、収益は上期(10月~3月)の構成比が高くなる季節特性がある。ただし生産性向上や売上安定化に向けて通年商品比率の向上を推進している。22年9月期第2四半期累計の通年商品比率は前年同期比4ポイント上昇して83%となった。

 成長に向けた重点戦略として、イエナカ消費など生活様式変化を的確に捉えた新商品によるワンプライス商品のさらなる強化、100円よりも高額なプチプライス商品(200円以上)の売上拡大、ECを含めた新規販路の開拓、DX投資による業務効率化などを推進している。

■22年9月期2桁営業増益予想で2Q累計順調

 22年9月期の業績(非連結)予想は、売上高が21年9月期比9.0%増の51億円、営業利益が13.4%増の2億45百万円、経常利益が4.3%減の2億45百万円、当期純利益が11.6%減の1億52百万円としている。配当予想(22年5月13日付で期末5円上方修正)は21年9月期比5円増配の24円(期末一括)としている。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比17.7%増の33億01百万円、営業利益が15.4%増の3億41百万円、経常利益が12.4%増の3億30百万円、四半期純利益が16.3%増の2億06百万円だった。

 売上面では、バレンタイン関連が減少したが、クリスマス関連を中心にホームパーティやラッピング商品が好調だった。またイエナカ消費関連でキッチン、ライフスタイル、文具分野も大幅伸長した。商品群別売上高はワンプライス商品が18.9%増の30億76百万円、プチプライス商品が3.6%増の2億25百万円だった。利益面では、為替の円安が原価率悪化要因となったが、大幅増収効果に加えて、原価低減効果や物流合理化効果などで吸収した。なお営業外収益では前期計上の助成金収入が剥落し、営業外費用では為替差損が増加した。

 通期予想は据え置いている。下期は例年と同様にオフシーズンとなるため上期に比べて売上が減少し、第2四半期後半からの急激な円安も考慮している。ただし第2四半期累計が2桁営業増益と順調であり、積極的な事業展開で、通期ベースでも収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は急伸して年初来安値圏でのモミ合いから上放れの動きとなった。週足チャートで見ると13週移動平均線が26週移動平均線を上抜いてゴールデンクロスの形となった。基調転換して上値を試す展開を期待したい。6月27日の終値は662円、今期予想PER(会社予想のEPS46円99銭で算出)は約14倍、今期予想配当利回り(会社予想の24円で算出)は約3.6%、前期実績PBR(前期実績のBPS707円64銭で算出)は約0.9倍、時価総額は約21億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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