京写は23年3月期1Q大幅増収増益、通期上振れの可能性

(決算速報)
 京写<6837>(東証スタンダード)は7月29日の取引時間終了後に23年3月期第1四半期連結業績を発表した。国内自動車生産調整や原燃料価格高騰の影響を受けたが、海外での需要回復や新規顧客開拓、前期第1四半期に稼働したベトナム子会社の順調な立ち上がりなどで大幅増収増益だった。そして通期も大幅増益予想としている。第1四半期の進捗率が順調だったことを勘案すれば、通期会社予想に上振れの可能性がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は下値固め完了して反発の動きを強めている。第1四半期業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。

■23年3月期1Q大幅増収増益、通期上振れの可能性

 23年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比21.3%増の59億09百万円、営業利益が116.3%増の1億83百万円、経常利益が99.0%増の1億91百万円、親会社株主帰属四半期純利益が367.4%増の1億15百万円だった。

 売上面では国内において自動車生産調整の影響で国内プリント配線板事業が減収となり、利益面では原燃料価格高騰の影響を受けたが、海外での需要回復や新規顧客開拓、前期第1四半期に稼働したベトナム子会社の順調な立ち上がり、実装関連事業の堅調推移などで大幅増収増益だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が22年3月期比7.8%増の230億円、営業利益が46.2%増の7億円、経常利益が22.7%増の6億30百万円、親会社株主帰属当期純利益が24.5%増の3億60百万円としている。配当予想は1円増配の6円(期末一括)としている。

 コロナ禍影響の長期化、世界的な半導体不足やサプライチェーン混乱による自動車等の減産、原材料価格の高騰など先行き不透明感が強いが、23年3月期も需要が高水準に推移し、ベトナム子会社の生産拡大なども寄与して大幅増益予想、そして増配予想としている。第1四半期の進捗率が売上高25.7%、営業利益26.1%、経常利益30.3%、親会社株主帰属当期純利益31.9%と順調だったことを勘案すれば、通期会社予想に上振れの可能性がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は戻り試す

 株価は下値固め完了して反発の動きを強めている。第1四半期業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。7月29日の終値は333円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS25円12銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の6円で算出)は約1.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS501円72銭で算出)は約0.7倍、そして時価総額は約49億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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