綿半ホールディングスは23年3月期1Q大幅増収増益

(決算速報)
綿半ホールディングス<3199>(東証プライム)は7月29日の取引時間終了後に23年3月期第1四半期連結業績を発表した。電力料金や物流費などのコストアップ影響を受けたが、建設事業における順調な工事進捗が牽引して大幅増収増益だった。そして通期の増収増益予想を据え置いた。小売事業が堅調に推移し、受注好調な建設事業が回復する見込みだ。第1四半期の利益進捗率がやや低水準の形だが、期初時点で下期偏重の利益計画であり、通期ベースで収益拡大基調だろう。株価はボックスレンジから上放れて年初来高値更新の展開だ。第1四半期業績も評価して上値を試す展開を期待したい。

■23年3月期1Q大幅増収増益、通期増収増益予想据え置き

23年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比19.0%増の309億69百万円、営業利益が47.9%増の4億97百万円、経常利益が52.1%増の6億47百万円、親会社株主帰属四半期純利益が39.6%増の3億32百万円だった。電力料金や物流費などのコストアップ影響を受けたが、建設事業における順調な工事進捗が牽引して大幅増収増益だった。

小売事業は売上高が1.3%減の192億08百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が9.2%減の5億05百万円だった。記録的な猛暑でレジャー用品、飲料、エアコン等の季節商品が好調だったが、一部店舗の売場縮小などで微減収となり、電力料金値上げや運送コスト上昇などのコストアップも影響して減益だった。

建設事業は売上高が116.6%増の105億88百万円、利益が1億84百万円の黒字(前年同期は2億53百万円の赤字)だった。各分野の工事が順調に進捗して大幅増収となり、黒字転換した。

貿易事業は売上高が31.6%減の10億98百万円、利益が83.5%減の43百万円だった。納品時期の影響で大幅減収減益だが計画通りの進捗としている。

通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が22年3月期比9.2%増の1250億円、営業利益が22.8%増の29億50百万円、経常利益が14.1%増の33億50百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が2.1%増の22億50百万円としている。配当予想は22年3月期比1円増配の22円(期末一括)としている。連続増配予想である。

セグメント別の計画は、小売事業の売上高が1.9%増の780億円でセグメント利益が0.6%増の18億26百万円、建設事業の売上高が25.9%増の400億85百万円で利益が71.5%増の14億53百万円、貿易事業の売上高が1.7%増の59億15百万円で利益が0.3%増の7億円としている。小売事業が堅調に推移し、受注好調な建設事業が回復する見込みだ。

通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高24.8%、営業利益16.8%、経常利益19.3%、親会社株主帰属当期純利益14.8%である。利益進捗率がやや低水準の形だが、期初時点で下期偏重の利益計画(営業利益は上期10億42百万円、下期19億08百万円)であり、通期ベースで収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

株価はボックスレンジから上放れて年初来高値更新の展開だ。第1四半期業績も評価して上値を試す展開を期待したい。7月29日の終値は1433円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS113円31銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の22円で算出)は約1.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS974円25銭で算出)は約1.5倍、そして時価総額は約285億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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