ヒーハイストは中国ロックダウン影響で23年3月期1Q減益だが、需要は高水準
- 2022/8/12 09:25
- 決算発表記事情報
(決算速報)
ヒーハイスト<6433>(東証スタンダード)は8月10日の取引時間終了後に23年3月期第1四半期連結業績を発表した。中国のロックダウンによる物流停滞の影響などで減収となり、各利益は減価償却費の増加なども影響して赤字だった。通期予想は据え置いた。原材料価格高騰や成長投資などの影響を考慮して減益予想としている。ただし主力の直動機器の需要は半導体業界向けを中心に高水準であり、物流停滞影響なども緩和方向である。上振れを期待したい。株価は年初来安値圏でモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。目先的には第1四半期業績を嫌気する可能性もあるが下値限定的だろう。
■23年3月期1Q減益、通期減益予想据え置き、需要は高水準
23年3月期第1四半期連結業績は、売上高が前年同期比20.2%減の5億66百万円、営業利益が7百万円の赤字(前年同期は1億13百万円の黒字)、経常利益が0百万円の赤字(同1億20百万円の黒字)、親会社株主帰属四半期純利益が2百万円の赤字(同87百万円の黒字)だった。
中国のロックダウンによる物流停滞の影響などで減収となり、各利益は減価償却費の増加なども影響して赤字だった。部門別売上高は、直動機器が中国のロックダウンによる物流停滞の影響などで8.5%減の3億98百万円、精密部品加工がレース用部品の減少で42.6%減の1億28百万円、ユニット製品は調達面の制約の影響などで21.9%減の39百万円だった。
通期連結業績予想は据え置いて、売上高が22年3月期比1.3%減の27億07百万円、営業利益が53.7%減の1億05百万円、経常利益が59.6%減の1億04百万円、親会社株主帰属当期純利益が65.7%減の75百万円としている。配当予想は22年3月期比2円減配の2円(期末一括)としている。
製品構成変化、原材料価格や物流費の高騰、さらに「スマート生産プロジェクト」の一環とする設備投資や開発投資といった成長投資の影響を考慮して減益予想としている。ただし主力の直動機器の需要は半導体業界向けを中心に高水準であり、物流停滞影響なども緩和方向である。上振れを期待したい。
■株価は下値眼底的
株価は年初来安値圏でモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。目先的には第1四半期業績を嫌気する動きが優勢になる可能性もあるが、下値限定的だろう。8月10日の終値は270円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS12円16銭で算出)は約22倍、今期予想配当利回り(会社予想の2円で算出)は約0.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS517円09銭で算出)は約0.5倍、時価総額は約17億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)