【注目銘柄】きもと、自社株買いが続く好業績の低位材料株、押し目買い妙味膨らむ

 きもと<7908>(東証スタンダード)は8日、9円高の258円まで上げて反発している。自社株買いが続く好業績の低位材料株として注目したい。

■100万株の上限に達するまで自社株買いへ

 同社は、今2023年3月期から25年3月期売上高160億円(23年3月期130億円予想)、営業利益23億円(同10億円予想)目標の第5次中期経営計画をスタートさせているが、7月28日に株主還元の充実と資本効率の向上を図るため、100万株(2.12%)・3億5000万円を上限に22年7月29日から23年2月8日まで自己株式を取得すると発表している。

 9月6日に発表した自己株式の取得状況では、8月1日~同31日に434,400株・108,462,700円市場から買い付け、同31日まで累計で454,400株・113,863,400円取得したことがわかっており、上限に達するまで自社株買いが続くと予想される。

■今23年3月期第1四半期大幅増益で順調

 足元の業績は、今23年3月期第1四半期売上高31億0200万円(前年同期比6.3%増)、営業利益2億7100万円(同95.7%増)、経常利益3億5200万円(同2.2倍)、純利益2億5800万円(同2.3倍)の大幅増益と好調。

 フィルム事業では、タッチパネルインターフェイス関連製品とディスプレイを中心とした車載関連製品と5G携帯端末に使用される電子部品向けの高付加価値製品が順調に推移。デジタルツイン事業では、土木・建築業界において、国土交通省の施策であるBIM/CIM原則適用に向けた3Dデータの利活用が増加したほか、国土交通省のLiDARデータ案件のデータ編集の受注が増加した。

 第1四半期営業利益は中間期計画4億円(前年同期比15.8%増)に対する進捗率が67.8%と順調に推移している。

 株価は、7月29日に年初来高値298円と買い進まれた後、もみ合っているが、目先25日移動平均線がサポートラインとして意識された感がある。自社株買いが今後も続く見通しで、中期経営計画の初年度第1四半期は順調に推移しており、第2四半期業績予想の上ブレも期待される。PBR0.65倍と割り負けしており、押し目買い妙味が膨らみそうだ。(信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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