【話題】アグロカネショウが急伸し大量保有の投資ファンド大儲け?

話題株

■1ヵ月足らずで15%高となり法人の資金運用としては鮮やかの見方

果樹用農薬の大手アグロカネショウ<4955>(東1)は30日の前場、11.6%高の1049円(109円高)まで上げて急伸となった。29日の取引終了後、6月第2四半期・12月通期の業績予想を増額修正して発表し、業績の好調さが改めて好感された。

もし同社株に投資していたとすると、たとえば7月初の株価は910円前後だったため、直近までの約1ヵ月間の値上がり幅は約140円になる。1ヵ月足らずで15%を超える投資成果だ。このため、市場関係者の中には、前週、米投資ファンド、コーンウォール・キャピタル・マネジメントが同社株を買い増したとする報道を思い出して、法人の資金運用としては鮮やかな投資になったと感服する様子がある。

同ファンドは、7月23日付けで提出した大量保有報告書によってアグロカネショウ株を買い増し、保有比率を5.11%から6.32%へ増やしていたことが明らかになったと日本経済新聞が伝えた。

これに基づくと、同社の発行済み株式総数は約1340万株のため、単純計算での同ファンドの総保有株数は約85万株になり、買い増した株数は約16万株になる。仮に7月初の値段で買い増したとすると、ザックリ見て買い増し分の投資金額は約1億5000万円で、利益は約2200万円になった計算だ。

一方、同社によると「コーンウォールファンドは以前から数%は保有しており、最近の半年程度でいきなり大量保有してきたわけではない」という。いつ頃から大量保有してきたかを調べるには時間がかかるため現段階では不明だが、株価を見ると2014年12月に1365円の高値があるため、この高値をつける前から大量保有し始めてきた可能性が濃厚のようだ。とすれば、7月下旬の買い増しは、長期保有を前提に保有株を増やしてきた可能性が強くなり、時間はかかっても14年12月の高値を上回る相場を展望している可能性も考えられる。ひとつの投資方針として注目しておく価値はあるようだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る