日立マクセルの3月期第1四半期は自動車向け電池や光学部品などが好調で増収大幅増益

■各利益項目とも大幅な利益を達成

 日立マクセル<6810>(東1)は29日、16年3月期第1四半期の連結決算(4~6月)を発表した。

 売上高は、自動車市場向けの電池や光学部品及び健康・理美容製品などが好調に推移し、前年同期比4.1%増の373億3500万円となった。利益面では、磁気テープなどの販売減の影響があったものの、成長分野の伸長による増益効果に加えて原価低減に努め、営業利益は同68.1%増の12億7600万円、経常利益は同2.5倍の14億5000万円、四半期純利益は同2.5倍の11億3300万円と増収大幅増益で着地した。

 エネルギーでは、リチウムイオン電池は一部顧客向けの民生用角形リチウムイオン電池が寄与、マイクロ電池は自動車市場向けコイン形リチウム電池が堅調に推移した。これにより、売上高は100億7000万円(同25.0%増)、営業利益は3億6400万円となった。
 
 産業用部材料では、自動車市場向けの光学部品の販売が拡大、また粘着テープなどが堅調に推移したが、磁気テープが市場縮小の影響から大きく減収となり、売上高は115億2100万円、営業利益は磁気テープの販売減の影響などにより4億400万円(同3.1%減)となった。
 
 電器・コンシューマーでは、エステ家電などが好調に推移したが、光ディスクなどの販売縮小により、売上高は157億4400万円(同3.0%減)、営業利益はエステ家電などが貢献し、5億800万円(同55.8%増)となった。

 今期連結業績見通しの売上高は前期比0.6%増の1570億円、営業利益は同25.2%増の65億円、経常利益は同11.5%増の61億円、純利益は29.6%減の48億円とし、当初予想(4月28日公表)を据え置いた。

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