1割か数倍か 儲かる可能性の雰囲気が地合い也=犬丸正寛の相場格言

■1割か数倍か 儲かる可能性の雰囲気が地合い也

相場では、「地合いが好い、悪い」と使うことが多い。分かっているようで掴みどころのない説明し難い言葉である。初心者が、「今日は地合いが悪いからだめだ」などと説明されると、分からないまま、「そういうものか」と納得してしまう。相場の風・雰囲気・場味・ムードのようなもので残念ながら相場を始めてすぐに分かるものではなく、あるていどの期間、売買の経験を積まないと体得できない。

悪材料が出たのに下がらない、あるいは好材料が出たのに上がらないといった展開は、相場の地合いの好さ・悪さの代表的例といえる。最近は短期売買が主流となっているが、短期投資家には、「地合いの好し悪し」がたいへん重要である。今、置かれている相場が、(1)好材料を受け付ける地合いかどうか、(2)好材料を受け入れたとして1割高ていどか2、3倍の値上がりが見込める地合いかどうか、という点が大変重要である。

地合いを測る尺度としては、地合いは相場全体を指すものだから日経平均のこれまでの上昇度合いや位置がたいへん重要となってくる。アベノミクス始動時から日経平均は約1万4000円上昇、率で約3倍となっているため足元の相場は1割儲ければ上出来というのが今の地合いである。小幅で狙うか、数倍の値上がりを狙うかは地合いによって見極めることが肝要だ。「株は数倍高を狙うもの」という考えが昔からあるが、とくに、中長期期投資においては短期投資以上に相場の風を感じ取ることが大切といえる。風を見誤ると長い期間、塩漬けということにもなってしまう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る