マーチャント・バンカーズの創薬ベンチャー子会社バイオジップコードの糖尿病完治治療薬開発が基礎研究をほぼ完了し製薬会社との提携に向けステップアップ

■滋賀医科大と産学連携、開発「パイプライン」7本も発表

 マーチャント・バンカーズ<3121>(東証スタンダード)は10月17日の夕方、同社の子会社で滋賀医科大学(国立大学法人)との産学連携により糖尿病治療薬開発を推進する創薬ベンチャー、株式会社バイオジップコードが、このほど、同大学の小島秀人特別教授をプロジェクトリーダーとして開発を進めている糖尿病完治治療薬の開発について、基礎研究を現段階でほぼ完了し、製薬会社との提携に向けてステップアップすると発表した。

■既存薬のリポジショニングで5年後の発売開始を目標に

 株式会社バイオジップコードは、マーチャント・バンカーズと国立大学法人滋賀医科大学との産学連携による糖尿病治療薬開発を推進する創薬ベンチャーとして、2022年1月31日付で設立された。そして、同大学との共同研究講座「再生医療開拓講座」において、小島秀人特別教授をプロジェクトリーダーとして、糖尿病を完治する治療薬を中心に、難治性疾患を完治する治療薬の研究開発を進めている。糖尿病完治治療薬開発については、2022年4月より、同大学との共同研究講座を開設し、進めていた基礎研究を、現段階で、ほぼ完了し、製薬会社との提携に向けてステップアップする。

 また、株式会社バイオジップコードで取り組んでいる新薬開発プロジェクトの一覧として、(1)糖尿病幹細胞検査薬、(2)糖尿病完治治療薬:既存薬のリポジショニング、(3)糖尿病合併症完治治療薬:既存薬のリポジショニング、(4)糖尿病完治治療薬、(5)細胞標的化技術の事業化、(6)細胞標的化がん治療薬、(7)愛玩動物用糖尿病治療薬、の「パイプライン」を策定した。

 これらパイプラインのうち、(2)糖尿病完治治療薬、並びに(3)糖尿病合併症完治治療薬は、糖尿病以外の疾患向けに治療薬として発売されている既存薬が、糖尿病を完治させることを、小島秀人特別教授が動物実験で確認・証明し、糖尿病や合併症を完治させる治療薬として開発するものになる。いわゆる既存薬のリポジショニングである。

 リポジショニングによる開発の場合、既存薬としてヒトでの安全性と体内動態が確認されていることから、臨床試験のうち、健康な成人を対象に安全性と体内動態を確認する「第1相試験」を行う必要がない可能性もあることなど、10年以上かかるとされる新薬の開発期間及び開発コストを大幅に削減することができると考えられる。5年後(2027年)の発売開始を目標に開発を進め、「病気を対処療法でなく完治させたい」という、株式会社バイオジップコード並びに小島秀人特別教授のビジョンを、早期に実現する。

 なお、本治療薬は、2型糖尿病(主に遺伝的な体質及び生活習慣が原因に関わる)だけでなく、より完治が難しいとされる1型糖尿病(主に自己免疫が原因に関わる)にも適用が可能とみられている。

 株式会社バイオジップコードの、糖尿病完治治療薬をはじめとする各プロジェクトの進捗につきましては、随時、マーチャント・バンカーズより開示するとともに、このたび開設した株式会社バイオジップコードのホームページに掲載する。

 なお、本件により、2023年3月期の業績に与える影響は、現状、存在しないが、重要な影響を与える事象が生じる、または生じた場合、改めて開示する。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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