【編集長の視点】パルGHDは2Q最高業績に信用好需給がオンして下値買い

編集長の視点

■権利落ち前の3000円大台を目指す

 パルグループホールディングス<2726>(東証プライム)は、前日17日に39円安の2321円と反落して引けた。日経平均株価が、314円安と急反落したなかで、前週末14日に200円超幅の急伸を演じた同社株にも目先の利益を確定する売り物が出た。たた取引時間中には2340円と買われる場面もあるなど下値は限定的で、今年10月12日に発表した今2023年3月期第2四半期(2022年3月~8月期、2Q)累計業績が、今年7月の上方修正値を上ぶれ2Q累計業績として過去最高を更新して着地したことを手掛かりに割安株買いも交錯した。信用取組が、売り長で逆日歩のつく好需給となっており、売り方の買い戻しも下値に続いている。

■「3COINS」の好調推移などで2Q純益は3.3倍増益

 同社の今期2Q累計業績は、今年7月の上方修正値を売り上げが21億円超、利益が7億円~11億円上ぶれ、売り上げ781億9300万円(前年同期比37.9%増)、営業利益75億8200万円(同2.67倍)、経常利益77億1000万円(同2.76倍)、純利益48億800万円(同3.32倍)と大幅続伸して着地し、2Q累計業績として過去最高を更新した。EC売り上げが、プロモーション効果で好調に推移し、雑貨販売の300円ショップの「3COINS」を中心とした新規出店と既存店の増床による店舗大型化などが寄与した。

 今2月期業績は、今年7月の上方修正値を据え置き売り上げ1540億円(前期比41.9%増)、営業利益110億円(同43.6%増)、経常利益110億円(同43.6%増)、純利益66億円(同64.9%増)とV字回復を見込んでいる。もともと今年7月の上方修正でも、下期に原材料価格の値上げによる仕入れ原価への影響から2Q累計業績の上方修正幅より、通期業績の上方修正幅を小幅にして慎重に予想したものであり、今回の2Q累計業績の上ぶれ着地で、今後の業績推移の注目度が高まることになる。

■PERは15倍とやや割高も信用倍率は0.4倍と好需給

 株価は、ウクライナ情勢の緊迫化で売られた年初来安値1356円から下げ過ぎとして1800円台まで戻して7月の今期業績の上方修正とともに窓を開けて急伸し年初来高値2473円へ上値を伸ばし、2Q決算発表とともに2028円まで急落し、この急落幅をカバーして2300円台までリバウンドした。PER評価は、15.4倍と市場平均をやや上回るが、信用倍率は0.40倍と売り長で逆日歩のつく信用好需給となっている。売り方と買い方の攻防のなか年初来高値を奪回して弾みをつけ、2020年2月に実施した株式分割(1株を2株に分割)の権利落ち前の3000円大台を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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