秩父鉄道が後場一段と強含み2018年以来の高値に進む、観光関連株の中で出遅れ感

■首都圏から手近な観光地域を抱え注目波及、今期黒字化を見込む

 秩父鉄道<9012>(東証スタンダード)は10月20日の後場、一段と強含む相場となり、値上がり率は4%高だが2870円(120円高)まで上げて2018年以来の高値に進み、鉄道株が総じて上げ一服模様の中で強さが目立っている。長瀞(ながとろ)ライン下り、パワースポットとされる三峰神社など、首都圏から手近な観光地域を抱え、全国旅行支援や東京都の独自の観光支援策などを受けて出遅れ感が強まったと見られている。蒸気機関車の運行予定表などをみると12月初までが繁忙期になるようで、コロナ前だった18年の株価水準にどこまで迫ることができるか注目されている。

 8月初に発表した第1四半期連結決算(2022年4~6月)は、電力費、修繕費、減価償却費などの営業費用が増加し、売上高は前年同期比10.9%増だったものの、営業・経常・純利益は小幅赤字を継続した。ただ、今3月期の連結業績予想は売上高を前期比31.0%増の57億円とし、営業利益は前期の2.9億円の赤字に対し3.8億円の黒字を見込むなど、各利益とも大きく黒字化する見通しとしている。第2四半期の決算発表は11月12日頃のもよう。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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