エイトレッドは23年3月期2Q累計利益横ばいだが通期2桁増益予想据え置き

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(決算速報)

エイトレッド<3969>(東証スタンダード)は10月20日の取引時間終了後に22年3月期第2四半期累計業績(非連結)を発表した。広告宣伝費や減価償却費の増加などで利益横ばいにとどまったが、売上面はクラウドサービスの成長が牽引した。そして通期の2桁増益予想を据え置いた。第2四半期累計の進捗率はやや低水準の形だが、ストック型収益を勘案すれば通期予想の達成は可能と考えられる。DXの流れも背景として積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は地合い悪化も影響して年初来安値圏だが売られ過ぎ感を強めている。目先的には第2四半期累計の利益横ばいを嫌気する可能性もあるが下値限定的だろう。

■23年3月期2Q累計利益横ばいだが通期2桁増益予想据え置き

23年3月期第2四半期累計の業績(非連結)は、売上高が前年同期比2.7%増の10億56百万円、営業利益が0.2%減の4億67百万円、経常利益が0.2%減の4億67百万円、四半期純利益が1.2%減の3億11百万円だった。

利益面は広告宣伝費の増加、クラウドインフラコストの増加、減価償却費の増加などで横ばいにとどまったが、売上面はクラウドサービスの成長が牽引した。

製品別売上高は大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorksが0.6%増の4億77百万円、クラウドサービスX-point Cloudが17.0%増の4億15百万円、パッケージ型X-point(27年3月に製品サポート終了予定のため22年3月に新規ライセンス販売終了)が17.0%減の1億63百万円だった。AgileWorksは半導体不足の影響で導入が大幅に遅延したが、下期に挽回する見通しとしている。X-point Cloudはワークフロー需要の拡大も背景として新規導入が順調だった。X-pointはクラウドサービスへの移行に伴って減少している。なおストック売上高は第1四半期が前年同期比11.5%増の4億16百万円、第2四半期が11.2%増の4億26百万円だった。

四半期別に見ると、第1四半期は売上高が5億31百万円で営業利益が2億05百万円、第2四半期は売上高が5億25百万円で営業利益が2億62百万円だった。

通期予想は据え置いて売上高が22年3月期比10.7%増の23億40百万円、営業利益が10.7%増の10億05百万円、経常利益が10.6%増の10億05百万円、当期純利益が14.5%増の6億92百万円としている。配当予想は22年3月期比2円増配の24円(第2四半期末12円、期末12円)としている。連続増配予想である。

売上面では、X-pointは新規ライセンス販売終了のため減少するが、AgileWorksとX-point Cloudの導入企業数が順調に増加し、全体で2桁増収見込みである。製品別売上高の計画は、AgileWorksが15.4%増の11億37百万円、X-point Cloudが19.6%増の8億84百万円、X-pointが18.0%減の3億18百万円としている。X-pointのライセンス販売終了に伴い、X-pointからのアップセル・クラウドシフト戦略を推進する。

利益面では、営業・サポート体制強化に伴う人件費の増加、クラウドサービス拡大に伴うクラウドインフラコストの増加、減価償却費の増加、広告宣伝費の増加などを見込むが、増収効果で吸収して2桁増益予想としている。

第2四半期累計の進捗率は売上高が45.1%、営業利益が46.5%、経常利益が46.5%、当期純利益が44.9%とやや低水準の形だが、ストック型収益を勘案すれば通期予想の達成は可能と考えられる。DXの流れも背景として積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は売られ過ぎ感

株価は地合い悪化も影響して年初来安値圏だが売られ過ぎ感を強めている。目先的には第2四半期累計の利益横ばいを嫌気する可能性もあるが下値限定的だろう。10月20日の終値は1681円、今期予想PER(会社予想のEPS92円53銭で算出)は約18倍、今期予想配当利回り(会社予想の24円で算出)は約1.4%、前期実績PBR(前期実績のBPS471円66銭で算出)は約3.6倍、そして時価総額は約126億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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