ジェイテックは23年3月期2Q累計営業黒字転換、通期予想据え置き
- 2022/11/1 10:23
- 決算発表記事情報
(決算速報)
ジェイテック<2479>(東証グロース)は、10月31日の取引時間終了後に23年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。コロナ禍の影響が和らいでテクノロジストの稼働が回復傾向となり、営業黒字転換した。そして通期の営業黒字転換、経常・最終大幅増益予想を据え置いた。進捗率は低水準の形だが、第2四半期累計の各利益が計画超で着地したことに加えて、第3四半期以降も新卒テクノロジストの稼働本格化や単価上昇が想定されることなど勘案すれば、通期会社予想の達成は可能だろう。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。株価は小幅レンジでモミ合う形だが煮詰まり感を強めている。第2四半期累計の営業黒字転換を評価してモミ合いから上放れの展開を期待したい。
■23年3月期2Q累計黒字転換、通期営業黒字転予想据え置き
23年3月期第2四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比10.5%増の15億78百万円、営業利益が34百万円の黒字(前年同期は1億30百万円の赤字)、経常利益が62百万円の黒字(同6百万円の黒字)、親会社株主帰属四半期純利益が31百万円の黒字(同1百万円の赤字)だった。
コロナ禍の影響が和らいでテクノロジストの稼働が回復傾向となり、増収効果で営業黒字転換した。前回予想(売上高16億55百万円、営業利益11百万円、経常利益25百万円、親会社株主帰属四半期純利益18百万円)に対しては、テクノロジストの稼働人員数が想定をやや下回ったため売上高は76百万円未達だったが、新卒テクノロジストの順調な稼働開始や全社的なコスト削減活動なども寄与して営業利益は23百万円、経常利益は37百万円、親会社株主帰属四半期純利益は13百万円、それぞれ超過達成して着地した。なお営業外収益では助成金収入27百万円を計上(前年同期は1億10百万円計上)した。
技術職知財リース事業は、売上高が10.7%増の15億61百万円で、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が3.7倍の2億10百万円だった。大幅増収増益だった。労働工数が増加し、平均単価も上昇した。一般派遣およびエンジニア派遣事業は、売上高が1.4%減の17百万円で、利益が4百万円の黒字(前年同期は10百万円の赤字)だった。コロナ禍の影響で売上高は横ばいだったが、販管費の削減で黒字転換した。
四半期別に見ると、第1四半期は売上高が7億82百万円で営業利益が25百万円の黒字、第2四半期は売上高が7億96百万円で営業利益が9百万円の黒字だった。
通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が22年3月期比17.0%増の35億円、営業利益が1億40百万円の黒字(22年3月期は1億18百万円の赤字)、経常利益が32.0%増の1億55百万円、親会社株主帰属当期純利益が54.3%増の93百万円としている。配当予想は22年3月期と同額の1円(期末一括)としている。
コロナ禍の影響が23年3月末まで続くと仮定しているが、22年3月期との比較ではコロナ禍の影響が和らぎ、大幅増収、営業黒字転換、経常・最終大幅増益予想としている。第2四半期累計の進捗率は売上高が45.1%、営業利益が24.3%、経常利益が40.0%、親会社株主帰属当期純利益が33.3%とやや低水準の形だが、第2四半期累計の各利益が計画超で着地したことに加えて、第3四半期以降も新卒テクノロジストの稼働本格化や単価上昇が想定されることなど勘案すれば、通期会社予想の達成は可能だろう。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。
■株価はモミ合い煮詰まり感
株価は小幅レンジでモミ合う形だが煮詰まり感を強めている。第2四半期累計の営業黒字転換を評価してモミ合いから上放れの展開を期待したい。10月31日の終値は211円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS11円72銭で算出)は約18倍、今期予想配当利回り(会社予想の1円で算出)は約0.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS117円52銭で算出)は約1.8倍、そして時価総額は約18億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)