【注目銘柄】サンワテクノスは連続最高純益を伸ばす業績上方修正を買い直して反発

注目銘柄

 サンワテクノス<8137>(東証プライム)は、前日8日に19円高の1507円と反発して引け、取引時間中には1510円まで上値を伸ばし今年8月につけた直近高値1520円に肉薄した。同社株は、今年10月28日に今2023年3月期業績の上方修正を発表しており、純利益が前期に続き過去最高更新の更新幅を拡大させることを見直し割安修正買いが再燃した。テクニカル的にも、8月高値はこれまで撃退され続けてきたダブル・トップを形成しており、上抜けば次の上値フシの昨年12月高値1839円までの戻りが加速するとトライする買い物も交錯している。

■部材不足で電子部品・電子機器の先行手配が増加し価格改定もオン

 同社の今3月期業績は、期初予想より売り上げを93億円、営業利益を15億円、経常利益を14億5000万円、純利益を10億5000万円それぞれ引き上げ、売り上げ1740億円(前期比12.7%増)、営業利益65億円(同35.3%増)、経常利益66億5000万円(同28.0%増)、純利益46億5000万円(同29.9%増)と見込み、純利益は、前期の過去最高(35億7700万円)を大幅に連続更新する。電子部品・電子機器の専門商社として半導体などの部材不足による生産停滞の影響を避ける先行手配が増加したうえに、原材料価格高騰に対応した価格改定、自動化への積極的な設備投資需要が加わったことなどが要因で、円安進行による為替差益の発生も業績を押し上げた。

 同社は、前期業績も昨年10月の上方修正値をさらに今年1月に再上方修正し、再上方修正とともに配当も増配しており、今期も前期同様の業績推移期待を高めている。とくに今期配当は、年間40円(前期実績37円)と連続増配予定にあるが、この増配幅が拡大されるかどうかも注目されている。

■相場格言の「半値戻しは全値戻し」の通りに昨年12月高値奪回を目指す

 株価は、昨年12月高値1839円高値から今年3月に年初来安値1198円まで調整し、今期業績の続伸予想で今年6月に1520円までリバウンドしたものの全般波乱相場とともに1260円安値まで再調整し、下げ過ぎ訂正で8月に1520円の戻り高値をつけ、ダブル・トップを形成した。このダブル・トップをブレークすると、昨年12月高値から年初来安値への調整幅の半値戻しを達成することになる。PERは5.0倍、PBRは0.6倍と超割安であり、「半値戻しは全値戻し」の相場格言通りにダブル・トップ抜けから昨年12月高値奪回にチャレンジしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る