協立情報通信は23年3月期通期実質増益予想据え置き
- 2022/11/10 09:58
- 決算発表記事情報
(決算速報)
協立情報通信<3670>(東証スタンダード)は11月9日の取引時間終了後に23年3月期第2四半期累計(22年4月~9月)連結業績を発表した。決算期変更で13ヶ月決算だった22年3月期第2四半期累計(21年3月~8月)と対象期間が異なるため増減率は非記載だが、モバイル事業におけるサービス強化などを推進して概ね順調のようだ。そして通期の実質増益予想を据え置いている。DX関連や5G関連の本格化も背景として収益拡大を期待したい。株価は地合い悪化も影響して反発力が鈍く安値圏だが、高配当利回りも評価材料であり、底固め完了して出直りを期待したい。
■23年3月期通期実質増益予想据え置き
23年3月期第2四半期累計(22年4月~9月)の連結業績は、売上高が22億68百万円、営業利益が73百万円、経常利益が78百万円、親会社株主帰属四半期純利益が47百万円だった。
決算期変更で13ヶ月決算だった22年3月期第2四半期累計と対象期間が異なるため増減率は非記載だが概ね順調のようだ。なお21年3月~8月は売上高が24億18百万円、営業利益が82百万円、経常利益が84百万円、親会社株主帰属四半期純利益が54百万円だった。
なお会計基準変更(収益認識基準適用など)の影響額として、従来方法に比べて売上高が92百万円減少、売上原価が1億円減少、販管費が9百万円減少、営業利益、経常利益および税金等調整前四半期純利益がそれぞれ17百万円増加している。
ソリューション事業は売上高が7億23百万円で、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が1億62百万円だった。21年3月~8月は売上高が10億05百万円、利益が2億43百万円だった。大型案件や新規投資に関してはコロナ禍、半導体不足、急激な円安などの不透明感を背景に鈍化の傾向が見られたが、DX化を推進する「経営情報ソリューションフェア」や「インボイス制度対策セミナー」などのイベントによる需要開拓を強化した。
モバイル事業は売上高が15億44百万円で、利益が1億20百万円だった。21年3月~8月は売上高が14億13百万円、利益が76百万円だった。店舗事業はコロナ禍で店頭への来客数が減少する中で、スタッフの提案力強化や商業施設・公共施設での出張サポートなどに注力し、顧客満足度の向上に向けたサービス強化を推進した。法人サービス事業では、テレワーク関連モバイル機器案件の営業強化、店舗法人専用窓口との連携強化などを推進した。
なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が11億55百万円で営業利益が33百万円、第2四半期は売上高が11億13百万円で営業利益が40百万円だった。
通期の連結業績予想(12ヶ月決算、22年3月期が13ヶ月決算のため前期比増減率は非記載)は据え置いて、売上高が52億円、営業利益が2億20百万円、経常利益が2億30百万円、親会社株主帰属当期純利益が1億40百万円としている。なお会計基準変更で売上高の下押し要因となるが、利益への影響は軽微としている。
13ヶ月決算の22年3月期実績は、売上高が53億44百万円、営業利益が1億85百万円、経常利益が1億92百万円、親会社株主帰属当期純利益が1億15百万円だったため、23年3月期は実質増益予想となる。配当予想は22年3月期と同額の55円(期末一括)としている。
中期経営計画では目標値に、25年3月期売上高65億円、営業利益4億20百万円、当期純利益2億80百万円、純資産23億円、EPS232円、BPS1909円を掲げている。DX関連や5G関連の本格化も背景として収益拡大を期待したい。
■株価は底固め完了
株価は地合い悪化も影響して反発力が鈍く安値圏だが、高配当利回りも評価材料であり、底固め完了して出直りを期待したい。11月9日の終値は1463円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS116円94銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約3.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1517円20銭で算出)は約1.0倍、そして時価総額は約18億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)