アイフリークモバイルは下値固め完了、23年3月期2Q累計減益だが通期営業増益予想据え置き
- 2022/11/16 09:15
- 決算発表記事情報
(決算速報)
アイフリークモバイル<3845>(東証スタンダード)は11月14日に23年3月期第2四半期累計連結業績を発表した。コンテンツ事業におけるXR領域への先行投資の影響などで減益だったが、通期の営業増益予想を据え置いた。コンテンツ事業ではユーザー獲得に向けた投資、CCS事業では専門領域に特化したエンジニアの育成などを推進する。通期ベースでは積極的な事業展開で収益改善基調だろう。株価は下値固め完了感を強めている。第2四半期累計業績に対してもネガティブ反応は限定的だった。出直りを期待したい。
■23年3月期2Q累計減益だが通期営業増益予想据え置き
23年3月期第2四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比4.0%減の12億47百万円、営業利益が52.7%減の34百万円、経常利益が52.6%減の64百万円、親会社株主帰属四半期純利益が52.2%減の63百万円だった。メタバースをはじめとするVR・AR・MR技術を包括するXR領域への先行投資の影響などで減益だったが、概ね計画水準だったとしている。
コンテンツ事業は売上高が0.7%減の1億35百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が79.1%減の7百万円だった。デジタル絵本アプリでの新作配信および知育アプリ「はじめてのきせかえ」のリニューアルなどの施策を推進したが、XR領域で活躍するクリエイター育成に関する取り組み(所属クリエイターおよび「CREPOS」に登録する約1万人のクリエイター向けにVR・ARクリエイターを目指すオンラインスクール「NEWVIEW SCHOOL ONLINE」を提供)など先行投資の影響で減益だった。
コンテンツクリエイターサービス事業は売上高が4.4%減の11億11百万円、セグメント利益が0.3%減の1億54百万円だった。受注率および稼働率は順調だが、受注単価低下の影響で減収減益だった。
なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が6億24百万円で営業利益が22百万円、第2四半期は売上高が6億23百万円で営業利益が12百万円だった。
通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が22年3月期比12.9%増の29億64百万円、営業利益が4.9%増の1億70百万円、経常利益が21.8%減の2億02百万円、親会社株主帰属当期純利益が24.4%減の1億91百万円としている。配当予想は22年3月期と同額の3円(期末一括)としている。
コンテンツ事業ではユーザーの獲得や継続率の向上のための投資、育児をするママパパをターゲットとしたベビーテックサービスの提供を推進する。コンテンツクリエイターサービス事業ではRPA、メタバース(VR/AR)、データサイエンス、ゲーム等の専門領域に特化したエンジニアの育成などを推進する。第2四半期累計は減益だったが、通期ベースでは積極的な事業展開で収益改善基調だろう。
■株価は下値固め完了
株価は下値固め完了感を強めている。第2四半期累計業績に対してもネガティブ反応は限定的だった。出直りを期待したい。11月15日の終値は140円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS10円72銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の3円で算出)は約2.1%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS40円65銭で算出)は約3.4倍、時価総額は約25億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)