【銘柄紹介】インタースペースはふるさと納税「ふるなび」開始、今期先行投資負担で減益だが売上2ケタ伸長
- 2015/8/4 10:28
- 銘柄紹介
インタースペース<2122>(東マ)はアフィリエイト型のインターネット広告事業を主力としている。株価は年初来高値1080円(1月5日)、同安値790円(7月9日)で8月3日終値は895円である。
アフィリエイト(成果報酬)型のインターネット広告事業を主力として、メディア広告やネイティブアプリなどのメディア運営事業も展開している。
インターネット広告事業はアフィリエイトサービス「アクセストレード」を中心に事業展開し、携帯電話ショップをネットワーク化した店舗アフィリエイトサービス「ストアフロントアフィリエイト」も日本最大規模の店舗ネットワークに成長している。
メディア運営事業では、日本最大級のママ向けコミュニティサイト「ママスタジアム」の月間ユニークユーザー数が15年1月に280万人を突破した。ソーシャルアプリは女性向け恋愛ゲームなどを展開している。
中期経営目標数値としては売上高250億円、営業利益15億円を目指し、重点戦略としてインターネット広告事業では国内アフィリエイトシェアの獲得と収益性向上、メディア運営事業ではメディア広告の強化と収益性向上、海外事業では各国のメディアネットワーク確保などを推進する方針を掲げている。
アライアンス戦略を積極推進して、13年10月モバイル広告ネットワーク事業の米アーキ社と戦略的業務提携、13年11月O2Oマーケティングソリューション事業のモギー社と資本業務提携、13年12月中国の子会社ISUCが中国最大のアフィリエイトネットワーク「億起発(イーチーファー)」を提供するEMAR(イーマー)社と業務提携した。
14年5月クーポン情報メディア「クーポンランド」運営のサイファ社に出資、14年7月クラウドソーシングサービス「ランサーズ」運営のランサーズ社と業務提携、14年8月スマートフォンアプリ向け動画広告配信ネットワーク「AppVador」運営のアップベイダー社と資本提携、14年12月子会社more gamesがサイバーエージェント<4751>とネイティブアプリ版恋愛ゲームで業務提携した。
海外では14年11月インドネシア大手ポータルサイト「detik.com」と業務提携、14年12月ベトナム最大級のモバイル広告ネットワークを提供するMWORK社の第三者割当増資を引き受けて資本業務提携した。そして15年5月、MWORK社とベトナムに合弁会社インタースペース・ベトナム(当社出資比率49%)を設立した。インターネット市場の成長が加速するベトナムでインターネット広告サービスを展開する。
15年2月にはゲームアプリ運営者向けに成果報酬型プレミアムメディアネットワーク「GAMEP(ガメップ)」の提供を開始した。当社が提携しているPC・タブレット・スマートフォン向けネットワークを通じて、さまざまな付加価値サービスをゲームアプリ運営者に提供する。
15年5月にはアイモバイルが運営する、ふるさと納税専門サイト「ふるなび」と連携し、アドウェイズ<2489>と共同で、日本発のふるさと納税アフィリエイトサービス「ふるなび」を開始した。
今期(15年9月期)の連結業績予想は、売上高が前期比11.0%増の186億30百万円、営業利益が同58.5%減の3億23百万円、経常利益が同57.0%減の3億40百万円、そして純利益が同82.1%減の69百万円としている。配当予想(11月11日公表)は前期と同額の年間8円(期末一括)としている。予想配当性向は78.5%となる。
インターネット広告事業における大手媒体との連携強化に伴う媒体に対する支払報酬の増加、メディア運営事業における恋愛ゲームの売上減少、さらに新サービス開発に向けた人材投資や海外展開などの先行投資負担などで減益予想だ。
今期減益見通しだけに上値は追い難いが、先行投資負担による減益で来期の回復を期待すれば中期狙いで押し目買いがよいだろう。