塩野義製薬が後場一段高、新型コロナ治療薬、日本国政府が100万人分を追加購入

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■海外での実用化も目指し提携先との緊密な連携など推進

 塩野義製薬<4507>(東証プライム)は12月13日の13時、日本国政府による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬「ゾコーバ(商標)錠125mg」の追加購入を発表し、海外での実用化に向けた提携先との緊密な連携、ならびに生産を含むグローバルサプライチェーンの強化を図ることなどを表明した。

 13日の株価は14時にかけて一段高となり、7059円(196円高)まで上げる場面を見せて出直りを指向している。

 発表によると、先般「SARS-CoV-2による感染症」の適応で、緊緊急承認制度に基づく製造販売承認を取得した「ゾコーバ(商標)錠125mg」(一般名:エンシトレルビル フマル酸)について、厚生労働省との間で新たな購入契約を2022年12月12日付で締結した。

 このたびの契約は、日本国政府が100万人分のゾコーバ(商標)錠を追加購入するもの。本年3月に厚生労働省との間で締結した本治療薬の国内供給に関する基本合意書に基づき、国内を中心に感染患者に本治療薬を広く提供できるよう、政府が承認後速やかに100万人分を購入するとともに、それ以降についても一定数量を確保する方向で協議が行われてきた。昨日改正された厚生労働省の事務連絡に記載の通り、従前の登録可能施設に加え、2022年12月15日より都道府県が選定した医療機関・薬局においてもゾコーバ(商標)の取り扱いが可能となることを受け、本契約の締結に至った。

 ゾコーバ(商標)は、3CLプロテアーゼを選択的に阻害することで、SARS-CoV-2の増殖を抑制することができる1日1回、5日間投与の経口抗ウイルス薬。当社は、SARS-CoV-2感染患者に対する新たな治療選択肢として期待される本治療薬を、必要とする方々へ安定的にお届けできるよう、年内に追加数量分を納品する予定。本治療薬のさらなる安定供給に向けて、政府より受託する流通業務に関して引き続き協力機関との連携を推進するとともに、一般流通への移行について厚生労働省との相談を進めていきます。また、緊急承認医薬品として安全性情報の迅速かつ確実な収集と、医療機関に対するタイムリーな提供に取り組んでいく。

 COVID-19が世界的な脅威として人々の生活に大きな影響を与える中、当社はパンデミックの早期終息による社会の安心・安全の回復に貢献するために、本治療薬の有効性、安全性に関するエビデンスの集積に引き続き注力いたします。また、海外での実用化に向けた提携先との緊密な連携、ならびに生産を含むグローバルサプライチェーンの強化を図り、今後も状況に変化があり次第、皆さまにお知らせし、企業としての社会的責任を果していく。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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