マーケットエンタープライズ、滞在人口160万人を超える倶知安町が「おいくら」で不要品処分コストを削減
- 2022/12/19 16:40
- プレスリリース
■スキーシーズンに増える不要品処分問題も解消へ
北海道倶知安町(町長:文字 一志)とマーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)は12月19日、2022年12月19日(月)から、地域社会における課題解決を目的とした不要品リユース事業の連携をスタートすることとなったと発表。倶知安町は、マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」を用いて、不要品を廃棄物として捨てずに再利用する仕組みを構築。倶知安町の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指す。なお、北海道の自治体による「おいくら」導入は2例目となる。
■背景・経緯
倶知安町では、2021年10月より「ごみ分別アプリ」を導入し、適切なごみ分別によるリサイクルの推奨や廃棄物減少に取り組んできた。しかし、新型コロナウイルス感染拡大による海外からの渡航制限で外国人客が減少しているのにも関わらず、巣篭もりや自宅の不要品整理をする町民が増え、清掃センターへ持ち込まれる粗大ごみの量は増加傾向にある。倶知安町では、廃棄物の最終処分場の延命化を図るためにも、廃棄物の発生自体の抑制につながるリユース促進の施策を模索していた。
他方、マーケットエンタープライズは、リユース事業を中心に事業展開しており、「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」への参画や、「楽器寄附ふるさと納税」実行委員会の一員として活動を続けるなど、官民の垣根を超えたSDGsへの取り組みに注力してきた。そうした中で、「リユース活動促進による循環型社会の形成を目指したい」という互いのニーズが合致したため、「おいくら」を用いた今回の取り組みが実現した。
■「おいくら」とは
おいくらは、マーケットエンタープライズが展開する、リユースプラットフォームである。不要品を売りたい方が「おいくら」を通して査定依頼をすると、全国の加盟リサイクルショップに一括査定依頼され、買取価格を比較することができる。
ウェブサイト:https://oikura.jp/
■倶知安町の課題と「おいくら」による解決策
倶知安町では、これまで町では粗大ごみの収集を行なっておらず、清掃センターへ自己搬入するか、町民が処理費用を支払って民間事業者による回収を依頼していた。清掃センターは、市街地からは離れた場所にあるため、高齢の方や車を所有していない方から「自力で不要品を運ぶのは難しい」という声も寄せられていた。その為、倶知安町では大型不要品の処分に伴う町民にかかる負担を緩和する対応策を探していた。
マーケットエンタープライズが運営する「おいくら」は、一度の依頼だけで不要品の買取価格をまとめて比較し、売却できる手軽さが好評で、これまでおよそ110万人(2022年11月現在)の方に利用されているサービスである。今後は、最短だと「おいくら」を通じて買取依頼をした当日に、不要品の売却と受け渡しが可能となる。同取り組みによって、簡単にかつ廃棄ではなく売却という形で不要品のリユースができることを町民が認知することにより、「リユースする」という選択肢が増え、不要品処分やリユースに対する意識の変化、循環型社会形成の促進につながる。なお、町民のサービス利用に関する費用負担はもちろん、同取り組みに関して倶知安町の費用負担もない。
■今後について
倶知安町ホームページ内に「おいくら」の情報が掲載され、12月19日(月)から直接不要品の一括査定申し込みが可能になる。また、加盟店との条件が合えば、自宅まで訪問する出張買取も可能で、大型品や重量のあるものでも簡単に不要品売却が可能になる。加えて、家電リサイクル品対象で回収対象となっていなかった製品も、買取が可能となる。
倶知安町は、季節を問わず、多くの観光客が訪れ、新型コロナウイルス感染拡大前の2018年の観光入込客数は1,646,600人と、別荘所有者や住民を合わせた滞在人口は160万人を超える。スキーシーズンになると、未分別ごみが増え始め、新型コロナウイルス感染拡大前には、地域のごみ集積所がごみで溢れたり、町民からの通報が多く寄せられて、職員が対応に追われることも少なくなかった。町民が不要品の処分を検討する際に、「ごみ」として廃棄せず、「まだ使えるかもしれない」・「価値があるかもしれない」と気付いてリユースすることができれば、廃棄物そのものの総量減少が見込まれる。
倶知安町と「おいくら」の連携により、二次流通の更なる活性化による循環型社会の実現や社会全体での不要品削減が見込まれるとともに、町民・倶知安町双方の廃棄コスト削減による経済的負担の軽減へと繋がる。この官民一体の取り組みによって、循環型社会の形成に向けた、社会的側面・経済的側面の双方の課題解決を目指していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)