【注目銘柄】スバル興業は続落も業績上方修正と連続増配を手掛かりに押し目買いが交錯

 スバル興業<9632>(東証スタンダード)は、前日19日に20円安の9210円と続落して引けた。日経平均株価が、289円安と3営業日続落したことから、今年10月安値から1000円高している同社株にも目先の利益を確定する売り物が続いた。ただ取引時間中の安値から60円引き戻して引けており押し目買いも交錯した。今年12月8日に発表した今2023年1月期業績の上方修正と連続増配が買い手掛かりで割安修正が期待されている。テクニカル的にも25日移動平均線が、75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆し、その25日線を維持していることも、フォローの材料視された。

■国土強靭化計画に乗り道路維持管理業務や道路清掃業務の受注が好調

 同社の今1月期業績は、期初予想より売り上げを1600万円、営業利益を6億2700万円、経常利益を6億6300万円、純利益を4億4500万円それぞれ引き上げ、売り上げ277億9600万円(前期比4.1%減)、営業利益46億6100万円(同10.8%増)、経常利益47億5900万円(同6.9%増)、純利益31億5200万円(同5.1%増)と見込んだ。売り上げの上方修正幅は、レジャー事業の飲食・マリーナ事業で会計基準変更や新型コロナウイルス感染症の影響などがあり小幅にとどまったが、利益は、期初の減益転換予想から連続増益となり、純利益は、2020年1月期の過去最高(31億7700万円)へ肉薄する。道路関連事業で防災・減災工事、国土強靭化計画が推進されるなか公共投資が底堅く推移しており、道路維持管理業務や道路清掃業務などの受注活動を継続的に強化したことなどが要因となった。

 今期配当は、期初に前期の年間360円(うち特別配当160円)から年間260円に減配を見込んでいたが、期末配当130円に特別配当120円を上乗せして250円とし、年間380円へ連続増配を予定している。年間配当利回りは、2.82%から4.12%へと高まる。

■GCにサポートされPER7倍、PBR0.8倍の修正で最高値奪回も有望

 株価は、前期配当の権利落ち後につけた年初来安値7850円から中期経営戦略の策定や今期第1四半期の好決算が続いて9000円台に乗せ、第2四半期の好決算発表とともに窓を開けて年初来高値9490円まで上値を伸ばした。同高値後は、窓埋めの売り買いが交錯し8370円まで調整したが、今期業績の上方修正・連続増配とともに9350円までリバウンドし、上昇トレンド転換を示唆するGCを示現した。PERは7.5倍、PBRは0.8倍、年間配当利回りは4.12%と割安であり、GCにもサポートされ年初来高値9490円奪回から2020年1月につけた上場来高値1万1280円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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