クレスコの今期第1四半期は増収増益で好調な出足

■「IBM Watsonエコシステムプログラム」の初期エコシステムパートナーとして選定される

 クレスコ<4674>(東1)の今期第1四半期は、増収増益で好調な出足となっている。

 7日発表された第1四半期連結業績は、売上高65億64百万円(前年同期比13.0%増)、営業利益4億23百万円(同11.3%増)、経常利益5億23百万円(同18.4%増)、純利益3億61百万円(同0.7%増)であった。

 今期は中期経営計画である「次世代クレスコ」の最終年度にあたる。既に最終年度の目標数値は1年前倒しで達成しているように、業績は順調に推移している。

 今期の取り組みとして、対処するべき課題として、特に注力している点が、積極的な人材採用、働きやすい職場づくり、パートナー人材の確保と人的リソースの確保を重視している。

 重点施策としては、人材の確保及び育成、開発及び営業体制の増強、品質の管理の徹底、第3プラットフォーム関連ビジネスの拡充、新技術への取り組みと5施策を挙げている。
 中でも、繁忙期を迎えていることから、品質管理の徹底に注力している。また、先日発表しているように、「IBM Watsonエコシステムプログラム」の初期エコシステムパートナーとしてクレスコが選定されたことで伺われるように、新技術への取り組みも進んでいる。

 第1四半期の主なニュースとしては、4月にSAP関連の会社である「エス・アイ・サービス」の全株式を取得し、子会社化している。また、5月12日にはIoTの基盤となるセンサープラットフォーム「Beacon Bridge」の開発を発表した。同月26日にはBeaconを利用した自動点呼ソリューション「みんなのてんこ」の販売を開始した。

 第1四半期のセグメント別の売上高は、ソフトウェア54億45百万円(同12.9%増)、組込み型ソフトウェア10億85百万円(同11.6%増)、商品・製品販売33百万円(同114.0%増)であった。
 ソフトウェアの内訳は、金融関連28億18百万円(同25.5%増)、公共・サービス13億41百万円(同4.0%増)、流通・その他12億85百万円(同0.1%増)と全分野で増益であった。
 組込み型ソフトウェアの内訳は、通信システム2億27百万円(同4.8%減)、カーエレクトロニクス4億53百万円(同44.3%増)、その他4億04百万円(同3.7%減)と今期もカーエレクトロニクスが大幅増収となっている。

 第1四半期の受注高は、72億86百万円(同23.9%増)と好調そのものである。そのため、受注残高も45億54百万円(同28.6%増)となっている。

 今期通期連結業績予想は、売上高270億円(前期比7.7%増)、営業利益22億円(同9.3%増)、経常利益24億円(同7.1%増)、純利益15億70百万円(同11.7%増)と増収増益で最高益更新を見込む。

 7日の終値で弾く、株価指標は、予想PER14.56倍、PBR(実績)2.08倍、配当利回り1.94%。チャート的には高値圏で推移しているが、割高感はないことから、好業績を背景に年初来の最高値2198円奪還が予想される。

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