【株価診断】ノバックは2Q純利益2ケタ増と受注74%増を手掛かりに割安株買いが続く

株価診断

■割安株買いが増勢

 ノバック<5079>(東証スタンダード)は、値固めを続けていた25日移動平均線から上放れる動きを強めている。昨年12月15日に発表した今2023年4月期第2四半期(2022年5月~10月期、2Q)累計業績が、小幅減益となったものの、純利益は2ケタ増益を維持し、受注高も74.6%増となったことを手掛かりに割安株買いが増勢となった。また今期通期純利益が、連続して過去最高更新と見込まれ、年間配当も、120円(前期実績100円)を予定し連続増配することも見直されている。

■2Q純利益の通期業績対比の進捗率は69%と目安の50%を上回る

 同社の今4月期2Q累計業績は、売り上げ166億2400万円(前年同期比5.7%減)、営業利益17億4700万円(同6.7%減)、経常利益17億3700万円(同7.3%減)、純利益14億9000万円(同16.5%増)と増減マチマチで着地した。土木工事事業と建築事業を展開する中堅ゼネコンとして、工期の関係で完成工事高が減少して売り上げが減少し、利益も、建設資材の高騰の価格転換が土木工事では進んだものの、建築工事では遅れたことで小幅減益となったが、純利益は、保険解約返戻金4億4125万円を計上し2ケタ増益となった。なお2Q累計の受注高は、269億7420万円(同74.6%増)と大きく伸び、先行きの業績寄与を示唆した。

 今4月期通期業績は、期初予想を据え置き売り上げ330億円(前期6.7%減)、営業利益27億5000万円(同6.0%減)、経常利益27億3000万円(同6.0%減)、純利益21億5000万円(同2.1%増)と見込み、純利益は連続して過去最高を更新する。このため今期配当は、年間120円(前期実績100円)と連続増配を予定し、すでに中間配当60円を実施した。なお2Q累計業績の通期予想業績対比の利益進捗率は、営業利益、経常利益で63%、純利益では69%と目安の50%を上回っている。

■配当利回り4.8%など割安で相場格言通りに「半値戻しは全値戻し」有望

 株価は、前期配当の権利落ち後につけた上場来安値1945円から今期中間配当の権利取りで2650円まで36%高し、中間配当の権利落ちで2330円まで再調整し、足元では25日移動平均線を挟んで値固めを続けている。この水準は、長期トレンドでは昨年3月の新規株式公開(IPO)時につけた上場来高値2897円から上場来安値1945円までの調整幅の半値戻しとなる。PERは5.8倍、PBRは0.71倍、配当利回りは4.88%となり、とくに配当利回りは東証スタンダード市場の高配当利回りランキングの第43位にランクされるなど割安であり、相場格言の「半値戻しは全値戻し」の通り上場来高値奪回を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る