マーケットエンタープライズ、吉見町がリユースプラットフォーム「おいくら」で初めてのリユース施策開始へ

■不要品のリユース事業開始で「捨てない暮らし」を

 埼玉県吉見町(町長:宮﨑 善雄)とマーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)は2月10日、2023年2月10日(金)から、地域社会における課題解決を目的とした不要品リユース事業の連携をスタートすることとなった。マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」を用いて、不要品を廃棄物として捨てずに再利用する仕組みを構築し、吉見町の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指していく。

■背景・経緯

 吉見町では2021年12月に「吉見町ゼロカーボンシティ宣言」を行い、「(G)ごみを減らそう。(K)環境を守ろう。」を目標に掲げ、排出されるごみの減量に取り組んできた。しかし、リユースに関する取組は行われておらず、新型コロナウイルス感染症による在宅時間の増加で粗大ごみが増え、その中には使用可能なものが含まれていることから対応策が課題と感じていた。

 他方、マーケットエンタープライズは、リユース事業を中心に事業展開しており、「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」への参画や、「楽器寄附ふるさと納税」実行委員会の一員として活動を続けるなど、官民の垣根を超えたSDGsへの取組に注力してきた。

 そうした中で、吉見町からマーケットエンタープライズへ働きかけがあり「リユース活動促進による循環型社会の形成を目指したい」という互いのニーズが合致したため、「おいくら」を用いた今回の取組が実現した。

■「おいくら」とは・・・

 おいくらは、マーケットエンタープライズが展開する、リユースプラットフォームである。不要品を売りたい方が「おいくら」を通して査定依頼をすると、全国の加盟リサイクルショップに一括査定依頼され、買取価格を比較することができる。

■吉見町の課題と「おいくら」による解決策

 吉見町では、広報誌に環境に関する特集記事を毎月掲載したり、町民から環境に配慮したアイデアを募るなど、町民参加型のごみ減量化を推進してきた。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大で在宅時間が増したことを機に粗大ごみとして出される不要品が増加し、不要品の中には使用可能なものが含まれていたことから、「リユース」の意識醸成とその機会を創出することが必要であると考えていた。

 マーケットエンタープライズが運営する「おいくら」は、一度の依頼だけで不要品の買取価格をまとめて比較し、売却できる手軽さが好評で、これまでおよそ110万人(2022年11月現在)の方に利用されているサービスである。今後は、最短だと「おいくら」を通じて買取依頼をした当日に、不要品の売却と受け渡しが可能となる。同取組によって、簡単にかつ廃棄ではなく売却という形で不要品のリユースができることを町民が認知することにより、「リユースする」という選択肢が増え、不要品処分やリユースに対する意識の変化、循環型社会形成の促進につながる。なお、町民のサービス利用に関する費用負担はもちろん、同取組に関して吉見町の費用負担もない。

■今後について

 吉見町の粗大ごみ回収はセンターへの自己搬入が原則で、事前に町役場にて申請、支払い等の必要があった。高齢者世帯では大型の不要品搬出が困難であり、その対策として自治体が支援を行っているが利用者には費用が発生していた。今後は、吉見町ホームページ内に「おいくら」の情報が掲載され、2月10日(金)より直接不要品の一括査定申し込みが可能になる。希望すれば、自宅の中まで訪問し対応する出張買取が可能で、大型品や重量のあるものでも不要品売却が容易にできるようになる。

 加えて、家電リサイクル法対象であるテレビや冷蔵庫、洗濯機などの製品も、まだ活用できるものであれば、「おいくら」での買取が可能となる。町民が不要品の処分を検討する際に、「ごみ」として廃棄せず、「まだ使えるかもしれない」・「価値があるかもしれない」と気付いてリユースすることができれば、廃棄物量の減少が見込まれる。

 吉見町と「おいくら」の連携により、二次流通の更なる活性化による循環型社会の実現や社会全体での不要品削減が見込まれると共に、住民の皆さま・自治体双方の廃棄コスト削減による経済的負担の軽減へと繋がる。この官民一体の取組によって、循環型社会の形成に向けた、社会的側面・経済的側面の双方の課題解決を目指していく。

■埼玉県吉見町

 吉見町は埼玉県のほぼ中央に位置し、東に荒川、南には市野川が流れる穀倉地帯である。西部の丘陵地は、県立比企丘陵自然公園に指定され、吉見百穴など貴重な文化財が残されている。また、昭和30年代から栽培が始まった「吉見いちご」は県内随一の生産量を誇り、特産品として高い評価を得ている。

・人口:18,117人(男9,151人、女8,966人) (2023年1月1日)
・世帯数:7,874世帯(2023年1月1日)
・面積:38.64平方キロメートル
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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