2010年05月31日
夢真HDは今第2四半期の投資有価証券評価損7500万円が消え最終増益
■今第2四半期の有利子負債は1億9200万円減少、財務の健全化進む
建築現場の監督派遣を主とする夢真ホールディングス<2362>(大ヘ)は、27日に東京証券会館のジャスダック・プラザで、今10年9月期第2四半期決算説明会を開催した。
今第2四半期連結業績は、売上高25億8200万円(前年同期比19.5%減)、営業利益3億5700万円(同23.4%減)、経常利益3億7000万円(同18.0%減)、純利益2億8900万円(同13.7%増)と売上高、営業利益、経常利益共に減少したが、最終利益だけ2ケタの増益。
最終増益となった要因は、前期あった投資有価証券評価損7500万円が消えた影響による。
貸借対照表を見ると、流動負債は1年以内返済予定の長期借入金が2億2000万円減少したことから12億5500万円(同2億8200万円減)。
固定負債は、長期借入金が3億1200万円増加したことから、15億1500万円(同3億1300万円増)となった。
純資産は、利益剰余金が1億5600万円増加したものの自己株式の取得に2億3300万円を支出したことから20億6400万円(同9700万円減)となった。そのため、自己資本比率は42.7%と1.4ポイント低下した。
有利子負債は、07年9月期末の61億7400万円から09年9月期末23億1700万円まで減少している。今第2四半期の有利子負債は23億5000万円であるが前年同期比で1億9200万円減少しているので、今期も財務の健全化は進んでいるといえる。
■営業を強化した建築周辺業は約2.4倍も売上を伸ばす
建築現場が少なくなっていることから、同社では、建築現場の監督派遣事業だけでなく、電気・設備といった建築周辺の技術者派遣も進め売上の回復を図っている。09年の業種別売上高を08年と比較してみる総合建築業(監督派遣事業)37億5300万円(08年9月期比29.5%減)、建築周辺業(電気・設備)4億500万円(同138.2%増)、その他7億3900万円(同4.6%増)であった。
総合建築業は大幅な減収となったが、逆に営業を強化した建築周辺業は約2.4倍も売上を伸ばす結果となった。同社では、この例を参考にし、主力の総合建築業でも営業の強化を促進している。
■3ヶ年計画を発表、13年9月期に売上高115億7000万円、経常利益17億4000万円を見込む
説明会の最後に、夢真HD(単体)、我喜大笑(子会社)と夢真HDグループの3ヶ年計画を発表した。
夢真HD(単体)の今後3年間の売上、経常利益予想は、11年9月期52億4000万円、7億3000万円、12年9月期57億7000万円、8億6000万円、13年9月期63億4000万円、9億5000万円としている。売上高は市場でのシェアをアップすることで、年10%の成長を見込んでいる。
我喜大笑(子会社)の今後3年間の売上、経常利益予想は、11年9月期3億5000万円、3500万円、12年9月期6億3000万円、7500万円、13年9月期10億3000万円、1億4000万円を見込んでいる。当初の計画を変更し、東京都から認証を得ることを大前提として、量から質の経営方針に改めるとしている。東京都は待機児童が多く認証保育所を増やす必要があり、時代の流れに沿っていることから、3年後の売上10億円は確保できると見ている。
夢真HDグループ全体の今後3年間の売上、経常利益予想は、11年9月期70億9000万円、9億1500万円、12年9月期91億円、13億6500万円、13年9月期115億7000万円、17億4000万円を見込んでいる。この業績には夢真HD、我喜大笑の他に新規事業の業績も含まれている。
新規事業は今期子会社化した医師・看護士への職業紹介事業を行っているアークウィズ。職業紹介だけでなく、医療関係の分野で新たな事業を立ち上げる計画を持っている。