■7月1日にピーアンドピーキャリアを子会社化

前10年3月期連結業績は、14日に発表されているように、売上高219億3400万円(09年3月期比16.3%増)、営業利益3億7400万円(同41.0%減)、経常利益3億7700万円(同41.2%減)、純利益6700万円(同81.9%減)と2ケタ増収ながら、先行投資が嵩み大幅減益となっている。
同社代表取締役社長山室正之氏は、「売上高16.3%増と23期連続の増収で、初めて200億円台を突破しました。これは7月1日に子会社化したピーアンドピーキャリアの売上高が加わったことによるものです。しかし、売上総利益率は2.8ポイント悪化しました。販管費は1.2ポイント改善したものの利益率の高いキャンペーン案件が縮小し、加えてピーアンドピーキャリアに不採算案件があったことから利益面での大幅減益となりました」と前期を振り返った。
商材別売上高を見ると、モバイル・デジタル102億3300万円(同8.5%減)、ストアサービス32億9300万円(同17.3%減)、人材サービス62億2200万円(同283.1%増)、棚卸サービス21億8600万円(同5.9%増)となっている。
■9月にはPPIが台湾で棚卸事業会社を設立
前期の話題というと、7月1日にピーアンドピーキャリア(PPC)を1億9500万円で子会社化したことである。このことで、事務業務、コールセンターのクライアント獲得が出来るなど事業領域が広がっている。また、新たなサービスの開発として、覆面調査分野の事業を開拓している。更に、薬剤師・登録販売者の派遣を開始している。また、新たな顧客を開拓するために営業開発部による新サービスの開発。9月にはPPI(ピーアンドピーインベックス)が台湾で、棚卸事業会社を設立している。日系のCVSを中心とした棚卸代行サービスの提供も開始している。
一方、リバイバルプランによる販管費削減の下半期の成果を、実施内容別に見ると、求人費用の削減約7900万円、PPCの拠点統廃合による削減約2700万円、不動産等の契約条件の見直しで約310万円、ネットワークの統合により約850万円、グループ間人事交流約6300万円となり、全体で1
1億860万円の経費削減を実施した。今期も継続することで、年間約3億9000万円のコスト削減を見込んでいる。
■今期の重点施策として、グループ組織体制の強化、請負サービス提案の継続実施、成長分野への投資等を取り上げる
今11年3月期連結業績予想は、売上高240億円(前期比9.4%増)、営業利益5億円(同33.4%増)、経常利益5億円(同32.4%増)、純利益2億5000万円(同371.4%増)と増収大幅増益を見込んでいる。
10年3月19日に労働政策審議会答申の状況を受けた派遣法改正案が閣議で決定している。今国会で審議中となっているが、人材派遣業界に与える影響は大きく、業界再編と業態変化の波が加速化すると予想されるが、同社では企業規模・財務能力・コンプライアンス等の観点によりメリットが大きいと見ている。
今期の重点施策として、グループ組織体制の強化、請負サービス提案の継続実施、成長分野への投資と新たなサービスの開発を取り上げている。
まず、グループ組織体制を強化するために、不採算事業・拠点の見直しを行い、グループ会社間の事業を整理する。一方で、管理部門の統合を推進し、グループ・拠点間の人事交流を実施する。
更に、請負サービスの提案を継続的に実施するために、派遣法改正に向けた提案の強化とコンプライアンスに則った請負サービスの運営強化を行うと共に、付加サービスの追加による高い次元での請負を実施する。今期は、クライアントの要望を満たせるだけの条件は確立済みであることからプラスアルファの付加サービスにより他社との差別化を図り、請負案件拡大による売上拡大を目指す。具体的数値として、売上構成比45%を目標とする。
■デジタルサイネージ事業、既に、大手スーパーマーケットで導入
成長分野への投資と新たなサービスの開発については、PPR(ピーアンドピーレポーティングシステム)の機能を追加開発し、人的支援、フィードバック、マーケットリサーチのサービス分野において、更に利便性の高いサービスを提供していく。また、デジタルサイネージ事業では、販売に直結する提供サービスのバリエーションを拡大していく。一方の成長分野の投資については、セールスプロモーション、マーケティング、マーケットリサーチ、企画立案の力を持った企業を対象にM&Aを積極的に進める計画。また、海外へのSPO(人的支援、フィードバック、マーケットリサーチ)サービス事業展開の準備を開始するとしている。
中でも注目されているのが、デジタルサイネージ事業である。既に、大手スーパーマーケットで導入しているところもあり、結果次第では、今後大きく売上を伸ばすものと予想されている。
例えば、食品スーパーの場合、売場の一部にスクリーンを設置し、最も効果の見込める時間帯に、スクリーン上で料理のレシピを紹介することで、食品の販売促進に役立てている。昨年より実施しているが、反響が出てきていることから、同社では、今期の注力事業の一つに取り上げている。
今期は、前期に子会社化したPPCの売上高が第1四半期から見込めるうえに、リバイバルプランによる、年間約3億9000万円のコスト削減を引き続き実施していることから好業績が予想される。
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