ROAは9.6%と前年同期の6.5%から3.6ポイント改善し、自己資本比率も35.2%と前年同期の30.3%から4.9ポイント改善している。経営も順調で、財務体質の健全化が一層進んでいることが窺える。
21日には中間期の決算説明会が開かれ中間期の業績の説明と下半期の業績予想、派遣・請負業の現況と2009年問題への対応と今後の方向についての説明の後、時間の許す限り質疑応答が行われた。
先述しているように業績は順調であり、通期業績も当初予想通りであり、今のところ業績に関する不安は全くない。唯一唯、最も関心のあることは2009年問題の今後の方向性である。2009年問題とは、メーカーが派遣契約を3年以上結ぶことは禁止されていて、3年後は、請負化、直接雇用、クーリングオフ、解約の4つの選択のいずれかを迫られることである。2009年にこの問題が最も集中していることから2009年問題とも呼ばれている。
メーカーが4つの選択肢の中で最も望んでいるのは請負化である。そこで、製造労働請負基準書を製作し、日頃よりコンプライアンスに厳しく取組み、既に一部で請負を行っている同社にメーカーの注目が集まっている。
派遣から請負へ進むが、派遣の3年間で技術・知識の習得はもちろんコンプライアンスの遵守が実践されて初めて請負の資格が得られる。しかし、請負化へ進むには、メーカーも請負業者も多くの問題をクリアする必要がある。そこに、4つの原則をもって対応しているまず、1、社内認定の請負推進者のもとで企業メーカーへ常駐管理者を配置する。2、次にメーカー側と請負範囲の話し合い、請負労働社の集約を行い、現場で第3者が目に見えてわかる区分の作成を行う。その後、3、法的に指揮命令が可能な労働者で製造業務をおこなうため、請負範囲における混在のを禁止する。最後に4、算出根拠のある適正な設備等の賃貸借料金設定と付随した保全等の契約を締結する。これらのことを契約として盛り込むには、メーカーも請負業者も請負に関する社内の法整備が整っていて初めて出来ることであり、先述しているように製造労働請負基準書を作って、いち早く請負業務のコンプライアンスに厳格に取組んできた同社に一日の長がある。同社では09年12月期までに既存の取引売上高の665%を請負化にする計画である。
08年12月期連結業績予想は、売上高510億7500万円(前期比9.8%増)、経常利益22億2200万円(同25.4%増)、純利益10億8300万円(同46.0%増)と増収大幅増益を見込む。
2009年問題の3年後も同じような問題が繰り返される。その度に、同社の長所が認識されるため、2009年問題は追風であり、今後も過去最高の業績が継続するものと予想される。
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提供 日本インタビュ新聞 Media-IR 2008.08 |特集