■全米最大のプロフォトグラファー向けコンベンションが日本に初上陸
アスカネット<2438>(東マ)の2009年4月期通期業績は、売上高4,505百万円(前期比10.6%増)、営業利益549百万円(同13.7%減)、経常利益546百万円(同14.3%減)、当期純利益301百万円(同17.1%減)。特に下期は、2ケタ成を続けてきた上期実績が嘘のように伸びが止まり、売上高は前期比増加したが期初計画の50億円には及ばず、売上原価が前期比4ポイント悪化した。
今期10年4月期は、安定ストック型ビジネスであるメモリアルデザインサービス事業は、前期に大手・中堅の葬儀社約1,610社へ25万枚の写真画像を提供した実績に加え「偲ぶっく」やカラー額など新商品の拡販を進める。また、同事業部は新本社への移転で生産効率が改善し、営業・技術・生産一体となった顧客サポートなど受注増大に向けた体制が整った。
成長エンジンのパーソナルパブリッシングサービス事業は、厳しい経済環境を受け、海外・国内B to Cの伸びを控えめに見ているが、コンシューマーへの認知度向上で売り上げの増加を目ろんでいる。3月にリリースした「ASUKABOOK Maker 」の国内外B to B市場への本格的浸透、B to Cでは、かんたん「MyBook」による業務提携を推進する。
特に上期には、ワールドワイドに事業展開している同社の強みを生かし、全米最大のプロフォトグラファー向けの展示会「WPPI ASIA 2009 」(注)を9月9日・10日の両日、秋葉原コンベンションホールで、米・Rangefinder 社と開催し「ASUKABOOK」ブランドの強化、認知度アップを図るとともに、海外の撮影テクニック・画像処理技術等を紹介し、利用者拡大・顧客囲い込みを目指す。
■今期業績、再び成長路線に復帰か
通期業績は、前期下期同様厳しい経営環境が続くことを前提に慎重な構えだが、売上高4,825百万円(前期比7.1%増)、営業利益577百万円(同5.1%増)経常利益575百万円(同5.2%増)、当期純利益327百万円(同8.1%増)を見込んでいる。
期中の設備投資は抑制気味だが、生産能力維持のための設備投資13,800百万円を中心として、既存システムの改良・サーバー設備の更新増強など2.3億円を予定している。
株価は、本年3月13日に最安値39,400円以来、出来高を伴いじわじわと下値を切り上げ上昇基調だ。本日前場引け値は51,300円(前日比300円高)。市況全体の動きに伴なう利益確定優先の調整もそろそろ終了か。
【注】WPPIとは
WPPI(Wedding & Portrait Photographers International)は、毎年ラスベガスで行われる、プロフォトグラファー向けコンベンション&トレードショーで、本年で29回目の開催を誇る、全米最大のコンベンション(主催は、フォトグラファー向け専門誌「Rangefinder」を発行しているアメリカ・Rangefinder 社)
本年ラスベガス開催されたWPPI 2009